ペット医療コラム

【vol.40】ペット医療コラム Vol.40〜ペットは最期まで飼ってあげてください

先月の動物愛護週間の関連事業として、北見市では「子犬・子猫の縁結び」などを行いました。市民約140名と新しい飼主さんを求める子猫40頭ほどと子犬3頭が集まりました。縁結びにより新しい家庭で飼われることとなりました。あれから約半月が経ちますが環境の変化に慣れた頃だと思います。今頃どうしていますかね。
今回の動物愛護週間のテーマの一つに「ペットの終生飼養の大切さ」がありました。ペット達は家族の方々が大好きです。よく犬はリーダーを、猫は相棒(兄弟)を求めると言われますが、一度できた絆はたいへん強いものです。もし何かの都合で飼えなくなった場合、見知らぬ方に引き取られたり。不幸にも処分せざるを得なかったりすると大変悲しみます。もうパニック状態になるペットもいます。それは人にとっても不幸なことです。
ペットをこれから飼おうと思っている方は、自分自身の年齢、生活スタイル、家族構成、ペットに費やせる時間がどれだけあるかなどを十分に考えて、そしてペットの大きさや性格、寿命なども考えてペットを迎え入れてください。登録しているペット屋さんならそのあたりの説明をしっかりとしてくれるはずです。すでに飼っている方は十分ペットのいる生活がどんなに楽しく、慈しむべきかお分かりだと思いますが、どうか最期まで飼ってあげてください。
東京のある獣医師の調べによると、犬や猫の寿命は20年前に比べて約2倍になり、おおむね15歳になったそうです。これは人間の80歳に相当します。ほぼ人と同じくらい生きることになりますね。人と同様ペットも痴呆が問題になります。そうなると飼主さんの介護も大変になります。ある雑誌に痴呆防止のポイントが書いてあったので載せておきましょう。
[1]コミュニケーションをどんどんとる
[2]消化のいい栄養のあるものを食べさせる
[3]何かのきっかけでガクンとボケてしまう場合(入院や手術などのストレス、環境の変化)があるので、若いうちにできるもの(避妊・去勢手術等)はやっておく
[4]そそうなどは痴呆以外の原因が絡むことがあるので獣医師の診察を受ける
[5]痴呆をコントロールできる薬や処方食があるので早めに飲んでおく。いずれにしても痴呆は加齢に伴って増える症状の一つです。むしろ腫瘍や心臓病、関節疾患などに注意して寝たきりにならないようにも気をつけたいですね。
うちのラブラドールも14歳。足腰が弱くなり手がかかるようになりましたが、共にすごせる時間を愉しんでいます。

  2007/10/28   gracom
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