予防医学コラム

心臓カテーテル治療のメリットとデメリット

今回は、カテーテル治療(PCI治療)のメリットとデメリットについてのお話しです。
心臓カテーテル治療は、手術で胸を開けなくても心臓の治療ができるという大きなメリットがあります。
ただし次のような合併症が、ある一定の割合で起こることも事実です。
①新たな心筋梗塞の出現
本幹の血管を拡張、ステントを留置することで、枝の血管が閉塞するためです。大きな枝の場合はすぐにワイヤーを通過させて、バルーンで血行再建を行います。
②冠動脈穿孔
硬い血管を無理やり広げる事により冠動脈が穿孔(破裂)することです。事前の血管内超音波検査であらかじめ予測はしていますが、破裂した場合にはバルーンで内側から止血を行います。それでも止血不可能なら布付きのステントを植え込んで蓋をして止血します。
③脳梗塞
一番嫌な合併症です。カテーテルや治療機材の出し入れの際に空気が紛れ込み、脳の血管に飛んでしまうためです。あとは血管内にこびりついたプラークが飛ぶことも原因のひとつです。
④穿刺部の出血・血種
動脈に穴をあけていること、血をサラサラにしているため、止血困難な事がありますが、ひたすら圧迫止血をすればいつか止血できます。
⑤造影剤アレルギー
誰に起こるかわかりません。重篤な場合はアナフィラキシー・ショックに陥る事があります。速やかにステロイド剤の大量投与や抗ヒスタミン剤、吐き気止めで改善する事が出来ます。
以上、怖い話しばかり書きましたが、熟練した医師のもと治療を行えば、合併症はほぼゼロですので、御安心ください。
次回は『私の記憶に残っている心臓カテーテル治療』を御紹介したいと思います。

fukuhara2407

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