今回のコラムは冬休み中で、もしかするとこのコラムを見てくれるかもしれない道東にお住いの若者の皆さんに向けて書かせて頂きます。
いきなりですが、皆さん医療という仕事に興味はありませんか?皆さんがお住いの道東地区は、医師や看護師が非常に不足しています。医師も看護師もとてもやりがいのある職業です。私は置戸町で中学校2年生まで過ごして、その後北見に引っ越し、北見南中学校⇒北見北斗高校⇒2年浪人(北見北斗高校ラグビー部で頑張り過ぎました。)⇒東京の杏林大学医学部で6年間勉強して医師になりました。医師になりしばらく北海道内を札幌医科大学の人事で、札幌医科大学⇒市立釧路総合病院⇒町立別海病院と勤務し、今の北見市にある本間内科医院に勤務して現在50歳になりました。医師の仕事は、人の命に関わる仕事ですので、この年になっても新しい医学知識を入れながら仕事を続けています。自分で習得した技術や知識で、他の医療スタッフと協力して患者さんの病気を治せた時には、患者さんやそのご家族から感謝して頂けて、また次の患者さんのために働こうというエネルギーになります。時には患者さんの苦痛を緩和しながら、看取るという辛い仕事もありますが、一生懸命に患者さんやそのご家族と色々話し合いながら、他の医療スタッフと協力してやり遂げた時にも達成感があります。
続いて医師不足以上に今深刻な問題が、この地域の看護師不足です。看護師が減少している理由には二つあると思います。一つは少子化です。これは医療に限らず全ての職種で人材不足になっています。これに対しては、国が少子化対策を早急に行う必要があると思います。もう一つの理由が、看護師という職業に対する誤った認識です。新型コロナ感染症が日本で流行し、テレビなどで連日看護師が防護服のような装備をして、看護にあたっていたのを覚えていると思います。あの報道を見てから、お子さんを持つ親としては、あんな大変な職業に子供を就かせたくないという考えになったと思います。あの時は日本全体が災害の状況でした。しかし今は新型コロナも弱毒化して、感染しても医療者が命を落とすようなことはほぼなくなりましたので、現在は新型コロナの患者さんに対しても以前よりは軽装備で対応しています。時には看護師さんも大変な時はありますが、医師同様に患者さんが看護により元気になった時や、患者さんやそのご家族から感謝された時には、また次につながるエネルギーがもらえて、非常にやりがいのある職種だと思います。入学者の減少のため、残念ながら北見医師会看護学校は今後閉校となりますが、北見には日赤看護大があり、奨学金制度もありますので、頑張ればこの地域で看護師になることはできます。医療の中心は看護だと私は思います。看護なくして医療は行えません。医療がしっかりしていなければ、安心して暮らすことはできません。
医療にはその他にも様々な職種があります。この地域では、ほぼすべての職種が不足しています。医療に興味がある方はどの職種でも結構ですので、是非医療職を目指して勉強を頑張って頂き、もし医療職になった際には、一緒にこの地域で働きこの地域の医療を支えていきましょう!

