予防医学コラム

子どもとコロナ その⑩ 子どもの感染が急増

北見保健所管内(北見市、訓子府、置戸、津別町、美幌町)における昨年のコロナデルタ株による第5波の感染者数は7〜9月で(7月175、8月120、9月75人)計370人でした。 今年1月からのオミクロン株による第6波は1〜5月で(1月452、2月671、3月297、4月1565、5月1501人)計4486人であり、第5波と比較し10倍以上の感染者数となっています。特に4月、5月がピークで、4月は北見市だけでも1400人が罹患していました。その年代別感染者数の比率を図にします。 令和3年7月と比較すると、令和4年4、5月の年代別感染者数の割合は、60歳以上では全体の10%前後で差異はありませんが、10歳未満、10歳代で著明に高くなっています(10%→48、44%)。実に半数近くがこの年代で占められていました。令和3年7月の感染者に保育園、幼稚園児は1例もありませんが、令和4年4、5月の2ヶ月間で286例となっています。 今回の未就学児を含めた若年層のコロナ感染者が著明に増加している原因として、コロナワクチン接種との関連が示唆されます。8月15日での北見市の年連別ワクチン接種状況を表に示しますが、5〜11歳の2回接種は26・6%、12〜17歳の3回接種は36.8%であり、若年層のワクチン接種が進んでいないことが若年層の感染者急増の一因と考えられます。

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