予防医学コラム

医療機関医や診療には どんな種類がある?①

医療を受ける側の権利を保護しつつ、適切かつ効率的な医療を提供する体制の確保などを目的として定められた「医療法」という法律があり。医療施設の種類について、医療法第1条の2では、「医療は、病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院、調剤を実施する薬局その他の医療を提供する施設(以下、医療提供施設)、医療を受ける者の居宅等において、提供されなければならない」とされています。
このうち、医業を行える医療提供施設は病院と診療所に限定されていて、病院と診療所の一番の違いは病床数で、病院は20床以上の病床を有します。一方で19床以下の場合、1~19床の有床診療所か、病床を持たない無床診療所に分類されます。診療所は医師1人でも開設できますが、病院の場合少なくとも医師は3人以上必要であり、かつ看護師や薬剤師などの配置基準も設けられています。
病院の数は近年8000施設規模で推移し、減少の一途をたどっています。主な要因としては150床以下の病院を中心とした経営難や医師など医療従事者の不足があり、加えて近年では公立病院改革や地域医療構想の推進に伴う公立・公的病院の再編統合も進んでいます。
一方で診療所数は増加傾向にありつつも、その伸びは緩やかになっています。医師の場合、当直等があり激務になりがちな病院勤務の次の選択肢として、診療所の開業という決断に至る例がよく見られます。病院は医療法上、複数の種類に分類されています。
一般的な医療を提供する「一般病院」に加えて、高度な治療や研究を担い、他の医療機関から紹介された患者に医療を提供する「特定機能病院」(大学病院が中心、厚生労働大臣が承認)、医療機関から紹介された患者への医療提供や救急医療などを実施し、地域の「かかりつけ医」等を支援する「地域医療支援病院」(都道府県知事が承認)、臨床研究の実施において中核的な役割を担う「臨床研究中核病院」(厚生労働大臣が承認)があるほか、精神病床のみを有する「精神科病院」もあります。
さらに、法律上の定義はありませんが、一般的によく用いられる分類として、手術や、専門的な検査・処置などを行ったり、救急医療を担って急な体調の異変に対応する「急性期病院」、急性期後のリハビリテーションを行う「リハビリテーション病院」、継続的な療養を提供する「慢性期病院」、こうした機能を組み合わせて持つ「ケアミックス型病院」などの言葉が使われることもあります。こうした呼び方は、その病院にどのような病棟、病床があるかということに密接に関連しています。
また病床数で区分されることもあり、いわゆる「大病院」は400床以上で、「中小病院」は200床未満の病院がイメージされることが多いです。さらに開設主体によって、「民間病院(医療法人など)」「公立病院(都道府県、市町村営)」「公的病院(厚生連、日本赤十字社、済生会など)」「国立病院(国立病院機構など)」「大学病院」に分けることも可能です。
日本の医療制度は、自由開業・自由標榜制(医師の専門性にかかわらず診療科名を自由に標榜できる)、フリーアクセス(患者が受診医療機関を自由に選べる)であり、開設主体は公立・公的が約2割、民間病院が全体の約8割を占めています。国は民間病院も巻き込んだ地域医療構想やかかりつけ医機能の整備などの施策を実施し、2040年を見据えた医療提供体制の整備を進めています。

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