予防医学コラム

リンパ節の腫れ

リンパとは免疫に関わる体の機能です。全身に張り巡らされているリンパ管とリンパ節、胸腺、脾臓、扁桃などによって構成されています。細菌やウイルスなどの病原体や、がん細胞などの異物をせき止めて排除し、外敵からからだを守る働きがあります。 からだの隅々から老廃物や病原体などを回収する下水道のようなシステムで、リンパ管が合流する場所にあるリンパ節は、関所のような役割を持っています。リンパ節で病原体などを濾過し、免疫細胞が処理します。 のどの奥にある扁桃腺はリンパ節の一つです。風邪をひくと腫れることがありますが、これは扁桃腺の中で病原体と戦っているためです。 リンパ節は体表から触れる部分では、首やわき、足の付け根などに多く存在しています。正常のリンパ節の大きさは直径1㎝以下で、それ以上に大きくなっていてぐりぐりとしこりが触れている場合は腫れていると判断します。しかし粉瘤や脂肪腫などの良性腫瘍との鑑別が難しいことがあります。 急に大きくなり痛みを伴う場合はウイルス感染などの急性炎症の可能性が高く、数ヶ月かけて徐々に大きくなり痛みを伴わない場合は悪性腫瘍の可能性が 高いと言われています。 持続するリンパ節の腫れを自覚している場合、発熱などの他の症状を伴う場合は早めに病院を受診しましょう。

 

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