予防医学コラム

子どもとコロナ その⑪ 保育施設、小中学校の対応

今年1月からのオミクロン株による第6波では、10歳未満、10歳代の感染者が急増し、北見市においても保育園、幼稚園、小中学校の休園、学級閉鎖などが多く見られています。昨年の第5波(7〜9月)では、保育園、幼稚園の休園措置は1件もなく、小中学校の学級閉鎖が3件、学年閉鎖が5件、学校閉鎖が2件でした。今年1月から5月までの北見市内の状況を表1(保育施設)、表2(小中学校)に示します。保育施設では88件(全面休園23件)、小中学校は90件(学校閉鎖7件)にも及んでいます。

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●保育施設、学校の対応 今年4月、小中学校での児童、生徒に感染者が出た場合の学校の対応(閉鎖の判定基準、期間など)について表3に示す明確な指針が示されました。(教育委員会)。現在、この指針に基づいて対応しており大きな混乱は生じていません。 一方、保育施設においてはこのような指針はなく、その対応は各施設の判断にゆだねられています。園全体を休園にした場合その社会的な影響は大きく、一部休園(年齢別の休園)や登園自粛要請(保護者の判断)などの処置をとるケースが多くなっています。感染者が多くなり、しかも園児間での感染(クラスター)が危惧される場合など全面休園せざるを得ません。また職員に感染者が複数出てしまい、通常の保育業務に支障がでてしまい閉園を余儀なくされたケースもみられています。保育施設間の運営形態に差異があるため一律の判断基準を設けることが難しい中、園医とも相談して適切な処置をとられることが望まれます。

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