予防医学コラム

スイッチOTC(市販薬)について2

前回のお話でスイッチOTCは市販薬の中でも基準の一番厳しい第1類と言って薬剤師のいる薬局、ドラックストアの店頭で薬剤師が説明した上で初めて販売購入できることになっていますと誤解を生じる文章があったので訂正させていただきます。
確かに第1類のスイッチOTCは薬剤師のいる薬局やドラックストアでしか買えませんが、第2類以下のスイッチOTCもあって、それについては登録販売者の資格で販売できます。
OTC医薬品とは医師に処方してもらう「医療用医薬品」ではなく、薬局やドラッグストアなどで自分で選んで買える「要指導医薬品」と「一般用医薬品」のことです。英語の「Over The Counter(オーバー・ザ・カウンター)」の略語で、対面販売でくすりを買うことを意味しています。これまで「大衆薬」や「市販薬」とも呼ばれてきましたが、最近、国際的表現の「OTC医薬品」という呼称が使われるようになり、分類の数字が小さくなるほど副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要します。
たとえば第1類の薬だとロキソニン内服(解熱消炎鎮痛剤)、ガスター10(胃痛、胸やけなど)、アラセナ・アクチビア(ヘルペス治療薬)、エンペシド・フェミニーナ(膣カンジダ抗真菌薬)リアップ(増毛剤)、ニコチネルパッチ(禁煙補助薬)などがあり、第2類だとニコチネルガム(禁煙補助薬)、ロキソニン、ボルタレン、フェルビナク、インドメタシン外用(消炎鎮痛剤)、イブプロフェン、バファリンA錠、アセトアミノフェン(解熱消炎鎮痛剤)、リンデロン、フルコート、ベトネベート軟膏・クリーム(抗炎症ステロイド外用薬)セレキノン(消化器系用剤)、アレグラ、クラリチン錠(抗アレルギー治療薬)、コールタイジン点鼻液(鼻炎・アレルギー外用剤)、ラミシール(水虫抗真菌薬)、オイラックス軟膏(湿疹、かゆみ、虫刺され)、トラフル、アフタガード(口内炎治療薬)、クロマイ軟膏(化膿止め抗生物質)、セデス(頭痛、歯痛、生理痛)、ヒルマイルドクリーム・ローション(手荒れ、乾燥緩和剤)、漢方薬など、今でも医療機関から処方される薬なので名前を聞いたことがあるものも多くあると思います。
第3類ではシナール(VC製剤、シミ・そばかす、ビタミンC不足の症状の改善)、アリナミン(ビタミンB1、B6、B12の不足による眼精疲労、筋肉痛・関節痛・肩こり、腰痛、五十肩、神経痛、手足のしびれなど)、イソジンうがい液(口腔内の殺菌、消毒)、ソフトサンティア(目の疲れ、かすみなど用人工涙液)、マグネシウム製剤(便秘など)、ヨクイニン(肌荒れ、イボなど用のハト麦製剤)、レスタミンコーワクリーム(あせも、かぶれ、湿疹、かゆみ、皮膚炎、虫さされ、じんましん用剤)などがあります。
その他に指定医薬部外品としてビオフェルミン、ビオスリー錠(整腸、軟便、便秘、腹部膨満感)などもあります。
症状に合わせていろいろなタイプもございますので、セルフメディケーションで薬を購入する場合は薬剤師や登録販売者に問い合わせいただければと思います。

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