予防医学コラム

『動脈硬化』の原因

今回は、動脈硬化の原因についてお話しをしたいと思います。
前回、『動脈硬化』についてお話ししましたが、動脈硬化は心筋梗塞、脳梗塞、狭心症などの重篤な病気に繋がる恐れを持っていますので、まずは予防についてです。大きな原因としては、加齢と生活習慣病(高血圧、高脂血症、高尿酸血症(痛風)、糖尿病)ですが、その他には遺伝、肥満、ストレス、喫煙、飲酒なども挙げられます。
■加齢…30歳をすぎると他の因子とともに相乗して進行してきます。
■高血圧…血圧が160mmHgを常時超える状態が持続すると動脈への負担となり、進行します。ただ日本人の場合160以下でも進行する場合があり、現在では135mmHgを超えるようなら早期の治療介入が勧められています。また高血圧に高脂血症が加わると動脈硬化の進行が速くなります。
■高脂血症…中性脂肪や悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の高値が原因となります。飽和脂肪酸は、動物性脂肪に多く、とりすぎると高脂血症につながります。反対に多価不飽和脂肪酸は、植物油に多く含まれているので動脈硬化を抑える働きをします。食物繊維を摂取することもLDLコレステロールを低下させる作用があります。
■肥満…カロリー・オーバーによる体重増加は生活習慣病を悪化させる原因となり、相乗的に動脈硬化の原因となります。
以上から日頃の食事・運動・睡眠等日常生活に気をつけることが大事ですね。規則正しい生活、適度な運動、塩分制限(6g/日)、脂質制限(動物性脂質の制限)を心がけましょう。また食事のカロリーは標準体重をもとに計算しますが、目安は標準体重1㎏あたり25–30Kcalを目指しましょう。最近では、コンビニやスーパーのお弁当・お惣菜に記載されていますので、塩分量やカロリーを気にしてみてはいかがでしょうか?  
次回は『狭心症』についてのお話しです。私の専門分野ですので、ご期待ください。

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