予防医学コラム

眼の構造(光の通りみち)

はじめまして。オホーツク眼科の石羽澤(いしばざわ)です。これからこちらのコラムで、目に関わる様々な話題を取り上げさせて頂きます。図を多く使い、よりビジュアル的にわかりやすいものを心がけていきます。地域の皆様に「眼」のことを今まで以上に知って頂いて、健康増進の一助になれましたら幸いです。
さて今回のテーマは、基本となる「眼の構造」についてです。まず眼球のサイズは正常な成人でも直径24㎜前後ととても小さいですが、人間が受け取る情報のうち、8割は視覚から、つまり眼からと言われております。「ものが見える」ための光の通りみちは以下の図をご覧下さい。まず透明な「角膜」を通り、「虹彩」で光の量を調整し、「水晶体」の厚みが変わってピントを調節します。そして光は「硝子体(しょうしたい)」という透明なゼリーを通り、「網膜」に当たって、網膜はそれを電気信号に変えて、「視神経」を介して脳に刺激を伝える結果、ものが見えるということになります。網膜の中心部を「黄斑(おうはん)」といい、更にその真ん中が「中心窩(ちゅうしんか)」であり、視力に最も大事な場所です。この光の通りみちのどこかに異常をきたすと、視力下がったり、視野が欠けたり、異常なものが見えるようになったりしてしまうわけです。
また、眼の奥のことを「眼底」と言いますが、眼底を観察すると、網膜の動脈や静脈が見えます。このように直接血管を観察できるのは、眼が唯一の臓器であり、糖尿病や高血圧など全身病の病状を映し出してくれます。「眼は全身の窓」であり、とても重要な臓器なのです!
今後、各構造を詳しく見ていきながら、様々な病気や検査、目薬や手術などの治療についても書かせて頂きます。次回は、最も有名な眼科の病気である「白内障」についてです。数回に分けて徹底解説していきます。どうぞご期待ください!

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