予防医学コラム

視力検査について

今回は石羽澤理事長に代わりまして、主任視能訓練士の田平健資が検査員の立場からお話をさせていただきます。まず、視力検査とは何を測っているのかというと、「対象物をどれだけ細部まで見分けられるのか」を数値化しています。これは、2つの点または線が見分けられる閾値(いきち)を測っています。視力検査には、裸眼視力と矯正視力があります。【裸眼視力…メガネやコンタクトレンズをつけない状態で測定した視力】【矯正視力…レンズで矯正して網膜にピントが合っている状態で測定した視力】。眼科では矯正視力が重要になります。矯正視力が悪いと何かしら眼に病気があるのではと推察できます。病気の有無を確認するための正確なデータとなるように、レンズを調整しながら最良の視力を引き出していきます。最大限に視力を引き出すために、検査に時間がかかることもあります。視力検査を受けるときの注意点をいくつか挙げます。①リラックスして自然にまばたきをする。②眼を細めないように自然に眼を開ける。③前のめりにならずに自然に椅子に座る。④なんとなくでも切れ目の方向が分かりそうであれば答える。これらのことを意識して視力検査を受けてください。視力検査を受けるときの注意点についてお話しさせていただきます。まずは「①リラックスして自然にまばたきをする」です。緊張するとまばたきが少なくなってしまい、見え方が悪くなってしまいます。まばたきをすることで眼の表面の状態を良くする助けとなります。次に「②眼を細めないように自然に眼を開ける」です。視力検査の時に眼を細めて見てしまうと「ピンホール現象」によって一時的に視力が良くなることがありますが、これは本当の視力ではありません。次に「③前のめりにならずに自然に椅子に座る」です。視力検査は検査するための距離が決まっています。前のめりになってしまうと検査の距離が変わってしまい、正確な視力が測定できなくなってしまいます。次に「④なんとなくでも切れ目の方向が分かりそうであれば答える」です。よく勘違いされていますが、視力検査は「ハッキリ見える」状態を測定しているわけではありません。視力検査は「切れ目がなんとなくでも分かるギリギリ見える」状態を測定しているのです。視力検査では「ハッキリ見える」を基準に視力を測定してしまうとかえって不正確な視力になってしまいます。「ハッキリ見える」という感覚は個人差が出やすいので、「ハッキリ見える」を基準にして視力検査をすると検査を受ける人の主観が入ってしまい、検査の答え方にバラつきが出てしまうので正確な検査は出来ません。一方で、「なんとなくでも切れ目の方向が分かりそうであれば答える」状態を基準に測定すると検査の答え方が統一出来るので答え方のバラつきを減らせるのです。「わかりません」や「見えません」という答えで終わってしまう視力検査は必ずしも正確な視力検査とは言えないのです。当院の検査員は最大限正確な視力を測定しています。検査中にお声がけすることは皆さんの正確な視力を引き出すためにお声がけしています。安心して検査を受けてください。

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石羽澤先生(眼科)のコラム   2025/09/22   gracom
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