日本の宗教のいろは

神道の教えと歴史について②

神道の土台は、『日本書紀』『古事記』に記されている神話によって作られています。神話の中心は皇室の祖先が日本を作る話であり、皇統(皇室の流れ)の話でもあるために、戦後、日本の教育の中では積極的に教えられることがありませんでした。しかし、この神話が日本人のルーツを紐解く話であることに変わりはないのです。 日本を生み出したのは伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉冉尊(いざなみのみこと)。その子どもが天照大神(あまてらすおおみかみ)、素戔嗚尊(すさのおのみこと)、月読命(つきよみのみこと)の三神であります。自然神としての正確はこの三神によく現れており、「あまてらすおおみかみ」は太陽を「すさのおのみこと」は滄海を、「つきよみのみこと」は夜を司ります。 太陽である「あまてらすおおみかみ」が天の岩戸に隠れたときに世の中が暗くなったという神話はよく知られています。「あまてらすおおみかみ」中心とする神々の系統を天神(あまつかみ)と呼ぶ。天神は高天原に座す神々のことで、後で日本に降り立ち支配する。その時、国を譲るように言われたのが「すさのおのみこと」の子孫である大国主命を中心とする国神(くにつかみ)である。(国譲り)。つまり日本の神々には統治者としての天神と統治される側になった国神の二系統があることになります。

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グラコム2004年11月号掲載

  2004/11/01   M I
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