健康・福祉コラム

介護職について

様々な求人広告を見ても介護職の募集を多く目にする機会があります。私共の施設でもそうですが職員がなかなか思うように集まらない現実があります。介護職に限らずどの職業においても人手不足という報道を耳にすることが多く感じられる今日この頃です。介護職は、利用者又は入居者の方の様々なご支援を多岐にわたってさせて頂く職業です。食事、身体の支援を主に今まで過ごしてこられた日常の継続、または失われてしまった機能の補助的支援を行うことを一般的に直接介護、身体介護と言われることが多いです。しかし昨今は、その方らしい今までの趣味の継続や、これからやってみたいことなどの企画立案など、いかに楽しんで住み慣れた地域で過ごして頂くかなどの仕事の内容が多いことも確かです。
しかし介護の仕事は「相手」があって「人」を支援させて頂くことで成り立つ仕事であり、コミュニケーション能力や誰かのためにという奉仕の心の通う支援を行います。介護の職業だけではありませんが、ありがとうと言われ嬉しかったり、ちょっと心もとない言葉かけでショックを受けたりすることも多くあります。介護の職業以外のどんな職業においても、心温まるような言葉をかけられれば嬉しくて「よしやるぞ」という気持ちにすらさせてくれることもあるかと思います。そんな些細な日常を支援させて頂くことを私たちは日々行っています。
最近は働き手の方が、よりいい処へ、待遇の良い処へと移ってしまったり、数ヶ月の間に心もとない人間関係に疲れてしまったりと様々な状況で退職に至るケースが多くあることも事実です。 このようなことはどの職業にも当てはまることで、介護の職業に限ったことではないと思います。しかし何かといえば介護職が不足しているなどの報道や、職員を紹介して頂くのに年収の三ヶ月分の報酬や、1人当たりの紹介手数料が数十万円も係ったりしているのが現状です。外国人労働者の方も増え、たくさんの方々が母国を離れ遠くの地、日本で働いて頂いていることも確かです。介護保険に関わる施設などは人員基準というような規程があり、その規程より下回ってしまう場合、受け入れる人数を減少せざるを得なかったり、事業所を閉鎖しなければならない事態が起こってしまいます。北見市においても例外ではなく、そのような事態が起こっていることも確かです。介護職は実務経験や施設等の研修制度によって資格を取得することができるため、今ではなく後からでも十分に資格取得が可能な職業でもありますが、今だからできることや今しか経験できないこと、介護報酬には「介護職員処遇改善加算」といった他の職種にはない職業に対する介護職員処遇改善のための手当があることも是非知って頂きたいと思います。国の法律によって職業を守り、育てていこうとする介護職は他に例を見ない職業ではないかと思います。是非介護職に興味をもって足を一歩踏み出してください。当法人でも施設見学、資格取得に向けた支援など様々取組んでいます。

kenko2407

■お話 社会福祉法人 治恵会 特別養護老人ホーム くつろぎ くつろぎユニット 法人本部 総務部長 山口賢吾 氏【介護福祉士・介護支援専門員】

  2024/07/22   M I
≪ 大腸がん検診って どんな検査をするの?  |  季節の変わり目こそ要注意!? こころの疲れ ≫