予防医学コラム

口唇裂・口蓋裂

口唇(くちびる)、顎堤(はぐき)、口蓋(うわあご)に割れ目が残ったまま産まれてくる病気です。
赤ちゃんがお腹のなかで成長するとき、顔は左右から伸びるいくつかの突起が癒合することによって作られていきます。なんらかの原因でこの癒合がうまくいかないと、その部位に裂け目が残ってしまいます。その結果として、唇が割れた口唇裂、口蓋が割れた口蓋裂が発生します。
原因には不明な点が多いですが、遺伝、薬剤、母体の環境など様々な因子が関わった結果と考えられています。日本人では500人の出産に1人の割合で、日本人に多い先天異常と言われています。
程度は様々で、唇のみのものから、うわあごに至るまで大きく割れているもの、割れ目の長さや幅、片側のものから両側のものまで色々なタイプがあります。
見た目の問題はもちろん、ミルクが上手に飲めなかったり、上顎が割れている場合は、ことばの問題や、鼻の中と口の中が交通してしまうことによる様々な問題が出てきます。また、この病気はもともと上顎の発育が不十分なうえに、手術による術後の瘢痕のためにさらに発育が悪くなります。歯胚(歯の芽)が欠如し、歯が生えてこなかったり、歯並びや噛み合わせが悪いことが多く歯科矯正治療が必要になります。
出産直後から成人するまで、手術を含めて長期間にわたる一連の治療が必要になります。小児科、形成外科、歯科、口腔外科、耳鼻咽喉科などが連携して治療を行います。


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守谷先生のコラム   2022/02/22   M I
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