明けましておめでとうございます✿ 年末年始は、忘年会、お正月、新年会とご馳走を食べる機会が増え、自然に食べる量も多くなり、体重が増加しやすい時期ですね。さらに冬は、寒さで運動量が減ったり、身体が冷えて代謝が悪くなることも体重増加に拍車をかけてしまいます。家族や知人との交流は心を満たしてくれるので大切ですが、おいしい食べ物で胃を満たすときには注意が必要です。
★早食いに潜む危険…
私たちの身体は、食後に血糖値が上がることによって満腹中枢が刺激され、脳から食事終了の指令が出ます。しかし早食いの人の場合、血糖値が上がり始める前に必要量以上を食べすぎてしまいます。そのため、少し時間が経ってから、過剰な満腹感がやってくるのです。つまり“食べた後ではじめて食べすぎに気づく”ことになります。また、食べることはエネルギーを摂取すると同時にエネルギーを消費する行為でもあります。食事を摂ると体内に吸収された栄養素が分解され、その一部が体熱となって消費されます。このため食後は、安静にしていても消化などのために内臓が活発に活動しエネルギーを消費して代謝量が増えるのです。しかし、早食いの人はよく噛んで食べる人に比べ、エネルギー消費量が1食当たり10kcal低くなります。これは1年間で10,950kcalにもなり、年間1.5㎏もの体脂肪がつくという研究結果も出ています。さらに、早食いは胃腸に負担をかけるため、せっかく摂取した栄養素の吸収率を下げることにもつながります。
★あなたは早食い?簡単チェックポイント
食事が5~10分で食べ終わってしまう
一口で食べる量が多い
軟らかいものを好んで食べる
よく噛まずに飲み込んでしまう
食べながら飲み物を飲むことが多い
一人で食べる機会が多い
当てはまる項目が多いほど「早食い」である確率は高いです。
★キーワードは“噛むこと“
を増やさないためには、ゆっくりよく噛んで、味わって食べることが大切です。よく「早食いすると太る」と言いますが、言い換えれば「しっかり噛めば太らない」とも言えるでしょう。ただ、忙しい日々の中で、いつもゆっくり食べるのは難しいかもしれません。そこで、自然と早食いを防止できる食事の工夫として、
①食材を大きめに切る
②噛みごたえのある食材(野菜・海藻・きのこ類など)を取り入れる
③ながら食い(TVをみながら・仕事をしながらなど)をしないことをおすすめします。
太りにくい身体作りのための食事は、“何を食べるか”だけでなく“どうやって食べるか”も大切です。早食いに心当たりのある方は、新年のスタートを機に、まずは昨年よりもゆっくりよく噛んで、ゆったりと食事を楽しむ時間を増やしてみるのはいかがでしょうか。誰でも日常的に心がけてできる方法で、太りにくい身体を目指しましょう!
■お話 北見地区栄養士会 増子 未生恵 氏