【地域猫活動を始めたキッカケ】
私の妻が、その猫を初めて見たのは、2018年夏の終わり、会社の敷地内(駐車場)だった。薄いグレーのシャム系で、見るからにゴージャスな出で立ち。どうも、どこかで飼われているよう。毎日来るわけではないが、駐車場で見かけたときは、妻がエサを時々与えていた。
そのうち妻に付いて、駐車場から我々の住まいの前まで来るようになる。しかし住宅では飼えない事情があるため、住宅の前(外)でエサをあげるようになった。チュールが好きなので、チュールと名付ける。季節は秋となり、そのうちキジトラ(マイケル)と黒猫(キキ蔵)も居つくようになった。
年が明けて2019年、2月上旬、寒波がやってくるというニュースを聞き、このまま外ではかわいそうだとなった。丁度、北見市内に中古住宅を購入、リフォームも終えて住める状態になっていた我が家を猫の住まいとすることにした。捕獲し、猫の病院で去勢、避妊手術、ワクチン、駆虫など一通りの医療処置を済ませ、暖房の効いた部屋で過ごすようになった。この時から猫の保護活動<地域猫活動>が始まった。
【地域おこし協力隊の着任】
2021年6月、北見市環境課に、札幌で保護猫活動の経験を持つ女性2名が、地域おこし協力隊として着任した。ほどなく北見市犬猫愛護協議会が発足。私達夫婦は、ボランティアスタッフとして登録し、様々な活動に携わってきた。犬派の私たち夫婦は、猫の習性や医療処置などについて、いろいろと学ぶこととなった。
保護活動の基本はTNRだ。捕獲(T=トラップ)、去勢・避妊手術(N=ニュートラル)、元の場所に返す(R=リリース)という意味。これにより、いたずらにノラ猫が増えることが抑制される。手術済みの目印として、オスは右耳を、メスは左耳をカット。花びらの形に似ていることから「さくらねこ」といわれている。
【会の発足】
2025年1月下旬、町内で、5匹の猫を残して独居老人男性が急死。兄家族が近くにいたが、ほとんど交流がなく、甥っ子が猫の世話を引き継いでいた。しかし、電気、水道、暖房設備を全て停止されてしまい、マイナス気温、しかも不衛生な環境の中、猫たちは過ごしていた。やせ細り、猫風邪を患っていた。上田先生に往診に来て頂き、最低限の処置を施してもらい、ボランティア仲間の協力を得て、シェルター(Yマンション)に移動した。
同年2月22日、私達夫婦と、以前より猫の保護活動をしていたYさん夫婦、Nさん夫婦の6名で会を発足した。会員以外に、情報共有するためのサポーターとして6名のメンバーがいる。
Yさんは、自宅で猫を飼っているが、両親が住んでいた住宅(自宅裏の戸建て)にも猫を10匹程飼っている。Yマンションと呼んでいて、いわばシェルター(保護施設)だ。町内で捕獲し、医療処置ののち譲渡できる(慣れている)猫は、この施設で面倒を見てもらっている。
【地域猫活動の最終目的】
昨年9月、留辺蘂町のまちづくりパワー支援補助金制度を使い、譲渡会を開催。10匹の猫がエントリーし、5匹が新しい飼い主の元へ巣立っていった。
TNRもしくは譲渡(里親探し)を継続していくことで、ノラ猫は徐々に減っていく。そして、糞尿被害、環境汚染を減らし、地域住民が安心して暮らせる街づくりに寄与することができる。
全ての猫に名前があること。不幸な猫をなくすこと。そして会の解散が、最終目的だ。

おんねゆ温泉♨猫と歩む会
会長 須藤 哲史 氏
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