リレーコラム_ペット広場

非営利型一般社団法人 アニウェル北海道の紹介

 猛暑が続き、北海道らしからぬ日が続き、各方面への影響が心配されます。私ごと、4月に動物病院臨床現場の一線を離れましたので、別の視点でコラムを続けたいと思います。また、このコーナーはリレー方式で進められる予定ですのでそれぞれお楽しみにしてください。
2023年4月、オホーツク獣医師会、北見市獣医師会、NPO法人ニャン友ねっとわーく北海道の各代表が設立理事となり、非営利型一般社団法人アニウェル北海道が誕生しました。アニウェルとはアニマルウェルフェア(動物の福祉)に基づく造語です。当法人の主要な役割は北海道立動物愛護センターの道北エリア(宗谷、留萌、上川、オホーツク)のサテライトとしての役割です。メインとなる事業は、この管内の保健所に収容され、なかなか譲渡されず、長期収容されている犬や猫を北見市の当法人の動物収容施設(アニウェル・ケア)に搬入し、飼養管理、必要な医療、そして最も大切な人への順化を根気強く行い、新しい飼い主へリレーすることです。もちろん各保健所でも譲渡に向けた広報活動、「犬猫の飼い主探しノート」など積極的に行なっています。アニウェル・ケアには気難しかったり、少し病気がちの子達が入ってきますので、どうしても譲渡には時間がかかる子が多いです。昨年度1年間で7保健所から猫53頭を引き取り、36頭譲渡しました。搬入元内訳は稚内8頭、名寄3頭、留萌2頭、富良野1頭、遠軽4頭、北見32頭です。みんな新しい家族のもとで元気に幸せに過ごしています。新しい家族への譲渡方法は、まずは施設での見学会です。毎日行っていますが、午前中は食事、トイレ掃除、運動などお世話で時間がかかりますので午後からの方が対応しやすいです。猫たちのリラックスした姿が見れるのでお勧めです。また譲渡会も行なっています。他の団体様と共催することが多く、イベントも兼ねることがありますので、多くの方が来場されます。出会いの場としてとても大切です。
センターとしてのもう一つの事業は「動物愛護・適正飼育啓発活動」です。講演が多いのですが、昨年は「一歩を踏み出そう!地域猫活動セミナー」を行いました。飼い主がいない猫をめぐる地域のトラブル解決の糸口になる内容でした。実際にこの手法を参考に地域でTNRを始めたボランティアの方もいらっしゃいます。また同じ講演を開催する自治体も増えてきています。自前セミナーとして「保護猫を迎えるということ」もお話しさせていただきました。当法人以外にも飼い主がいなかったり、飼い主の事情で飼えなくなったり、多頭飼育崩壊になってしまった家の犬猫の保護活動をされている法人、個人の方々がいらっしゃいます。なかには動物を救いに札幌から来られるNPOさんもいらっしゃいます。保護された動物たちは、日々のお世話はもちろん、必要とされる医療、健康管理が行われ、スタッフに愛情を注がれ人に慣れ穏やかになっていきます。時間と労力そして経費も相当かかります。各地の譲渡会に参加している犬猫はこういったケアがされている子たちです。こんなことも伝えています。
アニウェル北海道独自の活動としては、他の団体と協力して動物愛護適正飼育啓発活動を行なっています。「ペットの防災」「動物愛護活動と人の福祉との関わり」「子猫の感染症の話」などを行なってきました。今年は「ペットの終活について(仮)」を行います。 北海道動物愛護センターが開設されたのがきっかけになっているかもしれませんが、ここ数年動物愛護に関連する動きが活発になってきています。特に猫に関する自治体の動きはすごいです。愛護団体や個人が行なってきた今までの動物愛護活動に行政が加わることで、さまざまな問題解決につながることを期待しています。

上田先生上田先生非営利型一般社団法人アニウェル北海道 代表理事 上田 広之 氏
次の方へバトンを渡します。

アニウェル北海道   2025/07/22   gracom
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