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グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。
アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.93

ペットのウェルネスプラン

 

7月に入りペットたちをつれてキャンプ、ドライブに出かける機会も多いと思いますが、車の中に置きっぱなしにしないようにして下さい。
毎年熱射病で来院されるペットたちが結構います。
今回はペットのウェルネスプランについて書こうと思います。

かつてペットブームと言われた時代がありました。
確かにJKC(ジャパンケンネルクラブ)に登録されている犬の頭数は、2003年までは急速に増加しました。
しかし、2003年から今までに約32%、18.3万頭減少しています。
その背景として、バブル崩壊やリーマンショック後の経済状況の変化が影響しているものと思われます。
実際、この時期に一世帯あたりの平均年間所得は115万円減少しています。
しかし、こんな時代だからこそペットたちを伴侶として家族同然に暮らす方が増えてきているように思います。
この経済状況の中、かけがえのないペットたちと長く暮らして行くためにはどうすればいいのでしょう。

まずは丈夫な子犬・子猫を飼うようにしましょう。
できるだけ2ケ月間は親元で育てられた子供たちがいいでしょう。
十分に愛情を注がれ、栄養的にも丈夫な子に育つからです。
そして、予防できる病気はしっかりと予防しておきましょう。
この地域で実施してほしいものは伝染病ワクチン(犬:1~8種、猫:1~5種)、フィラリア、虫下し、マダニの予防です。
「ワクチン」は飼われている環境、生活スタイル、年齢により何を打った方がいいのか獣医師に相談してください。

「フィラリア」は蚊が媒介する寄生虫です。
感染すると心臓に寄生し循環不全を起こします。
この管内は明らかな感染地域とは言えませんが、予防しておいたほうがいいでしょう。
「虫下し」はヒトとの接触が多くなっていますので、定期駆虫をお勧めします。
フィラリアを予防することで同時に駆虫できる場合もあります。草むらや山に行くとくっ付いてくる「マダニ」。
このマダニから移る病気の代表的なものにライム病があります。
皮膚炎をはじめ痙攣、心筋炎になる場合もあります。
それと「狂犬病予防注射」。
これらの5つを予防をしておくと、まずは発症することはないでしょう。
発症した場合の治療費は予防費の何倍もかかる事となりますし、ペットを失うことにもなりかねません。

そして早期発見に努めましょう。
ヒトの1年は犬猫の4,5年にあたります。
3ケ月放っておくと1年以上過ぎる計算になります。
日頃のスキンシップ、尿や便の変化を観察することも大切ですが、年に一度は動物病院に行ってワンニャンドッグを受けてみるのもいいでしょう。
早めの対処で大事に至らないケースはたくさんあります。
結果的に経済的負担が少なくて済みます。
飼主さん・ペット・動物病院スタッフとのより良い関係を是非とも築いてください。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2012年7月号掲載

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