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グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。 アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.9

たまねぎ中毒のお話

暑さがおさまり、快適な気候になりましたね。
でも、油断は禁物、ペットにとっても「食欲の秋」なのです。
収穫の秋になりました。同時に食欲の秋でもあります。ここ北見は日本一のタマネギ産地。わたしもタマネギを使った料理は大好きです。さて動物たちにとっては?
動物にタマネギを与えてはいけないということは今では誰もが知っていて、昔(10年以上前)ほどタマネギ中毒による重度の貧血症状で来院する犬猫は減りました。
しかし時々飼主さんの誤解や、ちょっとした油断で今でもタマネギ中毒になって来院するペット達がいます。ハンバーグを一口だけ、ジンギスカンの残り汁、タマネギのみそ汁の汁だけかけたネコまんま、コンビニのカツ丼の残り(タマネギ入ってますよね〜)など。ネギの本体が入ってなくてもエキスがたっぷりだと同じ症状がでます。
その症状は貧血です。ネギに含まれる血液をさらさらにする成分が、人間にはとっても良い成分なのですが、動物達にはかなり危険な状況になるんです。血液の中の赤血球が壊れて溶血を起こし血尿、血便、全身の出血が止まらないなど、時には治療の甲斐もなく死んでしまう事もあります。
動物は種類によって体に必要な栄養素がそれぞれ違っているので、犬や猫には人の食物を基本的に与えてはいけません。必要栄養素のバランスのとれた質の良いフードが今では色々売られているので、猫にはキャットフード、犬にはドッグフードを主食にしてあげましょう。
ネギのほかに与えてはいけないものはたくさんあります。たとえば、代表的なものではリンゴ、チョコレート、イカ、タコ(さしみや珍味も)、サンマやサバの内臓や脂肪、トリの骨、鯉のあらいなど、そう言ったものを食べさせると、たとえその時外見的にはなんの症状も出なくても体の中では良くない反応が必ず出ているのです。
動物は美味しければ何でも食べてしまいますので、飼主さんがちゃんと勉強して、動物の健康に良いものだけを食べさせるようにして、健康で長生きできるようにしてあげたいものです。
P.S. トウモロコシも犬たちは大好きですが、決して芯がついたままあげないでください。これで腸閉塞を起こして手術になる犬達がいます。心当たりの方いませんか?

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2004年9月号掲載

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