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グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。 アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.10

犬と猫の糖尿病について

食欲の秋真っ盛りですが、皆さんも美味しいものを食べていますか。
ついついカロリーをとり過ぎていませんか?
ペットの世界も飼主さんの食事管理の向上のため、栄養的には十分なペットたちが増えました。さらにはやや肥満体になってしまうペットたちもいます。人間と同じで「成人病」になってしまう確立が高くなってきます。今回はその中でも「糖尿病」について書きます。

糖尿病は膵臓からのインスリンの分泌あるいは作用が低下し、高血糖や尿に糖が出たりします。そして糖の代謝のみならず、脂肪やタンパク質の代謝にも影響を与え、全身の臓器や筋肉などに対して大きな影響を与えるようになります。白内障や緑内障、腎臓病、感染症、脂肪肝、削痩などです。
発症は環境要因(栄養状態、ストレス、運動量など)に左右されることが大きいですが、遺伝的背景も考えられます。犬では7〜9歳をピークに発症し、ミニチュア・ピンシャー、プードル、シュナウザー、ダックス、ビーグル、そして最近増加しているのがシベリアン・ハスキーです。猫では発症に関する報告は少ないとされていますが、当院では犬と同じくらいの来院があります。

人と犬は発症の仕方は類似しているのですが(肥満との関係)、犬たちはどうしても進行した状態で飼主さんが気付く場合が多くなりますので、外からインスリンの注射を必要とするインスリン依存性糖尿病で来院する場合が多くなります。注射は1日1〜4回で飼主さんの負担は相当なものとなります。早期発見はなかなかむずかしいとは思いますが、肥満で、多飲・多尿・多食(猫では変化ないことある)を示す場合は要注意です。
人の妊娠性糖尿病に類似するタイプもあります。犬の発情後期あるいは妊娠期に膵臓からのインスリンが効かなくなる時期があり、高血糖になります。発情が終わると正常な血糖に戻りますが、繰り返されると本当の糖尿病になってしまいます。この時期に高血糖がみられる犬は避妊手術をお薦めします。
過度の精神的、肉体的ストレスから高血糖になり、くりかえされることで糖尿病になる場合があります。特に猫はこのタイプから始まる場合が多いです。
その他、甲状腺機能亢進症、副腎皮質機能亢進症、子宮蓄膿症、膵炎から糖尿病を誘発する場合もあります。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2004年11月号掲載

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