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グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。 アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.11

おしっこが出づらい…

今年は例年より雪が降るのが遅いような気がします。しかし冬に多い病気が増えてきます。
それは泌尿器系の病気です。ということで今回は泌尿器系、特に膀胱結石、尿砂粒症のことをお話しします。この病気は、犬も猫もかかります。寒くなり散歩の回数が減ったり、家の中でも運動量が減ったりします。そうなると、どうしても排尿回数が減ってしまい、尿石症になる機会が多くなります。また猫は人と同様、機能不全をおこすと言われています。
尿中に存在する少量の有機物と多量の晶質が結合し結晶化、さらに結石となり症状を出してきます。結石の成分はストラバイトが最も多く、次いでシュウ酸カルシウム、シスチンなどです。
症状は血尿、頻尿、排尿困難、尿の臭いの変化、腹部の不快感、嘔吐などで来院しますが、中には「何日もおしっこしていない」とひどい脱水と尿毒症をおこして、ショック状態で緊急外来で運び込まれる場合もあります。そうなると大変です。まず尿道の閉塞状態を解除します。電解質、尿量などを調べながら何日も点滴をし、回復が遅い場合には腹膜透析も行います。治療の甲斐なく亡くなってしまう場合もあります。
また、大きな結石や閉塞が解除できない場合は、手術も必要になります。
そうならないためには早期発見、または予防が大切になってきます。前述の症状に気が付いたらまずは、できるだけ新鮮な尿を持参して動物病院に行って下さい。
病院では結晶の種類の鑑別や、結石が取れれば分析をしていきます。さまざまな種類の結晶、結石がありますが、処方食で溶ける場合や予防ができる場合があります。以前、良い処方食が無かった頃は、猫の外来の一割はこの関係と言われていました。少なくとも、いつもの食事は尿石症対応の物にしてみてください。
充分な水分と運動不足にならないような対策(猫じゃらしなど、遊びを通した運動等)、考えてみてはいかがでしょうか?

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2004年12月号掲載

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