グラコムネット(北見市の無料宅配情報誌サイト)

ペット保険の一括資料請求【無料】

ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。 アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.51

腰の病気について

 

9月に入り,ずいぶん涼しくなってきました。お盆に久しぶりに里帰りしてきました。鳥取昔の因幡地方ですが,初めて白兎(はくと)神社に行ってみました。因幡の白兎の神話をご存知の方も多いと思います。ワニザメに襲われ皮をはがれたウサギが通りかかった大国主のミコトに蒲の穂で助けてもらったという話です。神社に蒲の穂もあり,日本の獣医療の始まり(?)を感じてきました。

今回は腰のことを書きたいと思います。いわゆる腰が痛そうと来院される犬や猫は結構多いです。最近ソファーに上がれなくなったとか,トイレに時間がかかるとか,どこを触っても痛がるなどの症状から,突然腰が抜けてしまったと駆け込んで来られる方もいます。

出来るだけ動かさないで安静にすることが原則ですが,もし余裕があれば家庭でも観察してみて下さい。本当に腰が原因なのか,まず歩き方,姿勢などを観察します。痛みだけの症状なのか,神経も関わっているのか大雑把に見分けます(ちょっと難しいかもしれませんが)。  そしてそーっと触ります。お腹が痛くて同じ症状を訴える場合があるからです。お腹でなく腰に異常がありそうならどのあたりが痛がるか,動物の目を見ながら慎重にすすめます。  次に神経に異常がないか神経学的な検査をします。足の甲を床につけて元の姿勢に戻るかどうかぐらいは見ても良いでしょう。これ以上は多少専門的になりますので無理はしない方がいいかもしれません。

腰の痛みを訴える病気と言ってもたくさんあります。椎間板ヘルニアが一番多いと思いますが,その他にも骨が原因のものは腫瘍,椎間炎,骨粗しょう症などがあります。腰の筋肉が原因のものは多発性筋炎,筋肉損傷。神経が原因のものは感染症,腫瘍,神経の変性症などがあります。  これ以外にもお腹の病気から腰の痛みを訴える場合があります。膵炎,腎臓結石,尿道結石,胆石,前立腺疾患,腎臓腫瘍などです。

病院の来られますと獣医師は飼い主さんからの訴えを一つ一つ確認し,症状の程度,場所の特定と触診をしっかりした後,レントゲン,エコーなどを使って確かめていきます。飼い主さんに説明をして,必要な治療を行います。外科手術,内科療法とありますが,飼い主さんの意向もありますのでケースバイケースです。十分に納得した上で家族であるペットのために痛みを出来るだけ早くとってあげたいですね。  動物愛護週間中の9/23(火)には北見市で「子犬子猫の縁結びと飼育・健康相談」を行ないます。飼い方や健康面の心配ごとがありましたら,当日会場にいらして下さい。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2008年9月号掲載

前へ  次へ