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ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。 アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.4

犬の「老い」について

悪性腫瘍

犬も、早期発見・早期治療が必要です。
「いつもと違うな?」と感じたら、迷わず専門の先生に相談しましょう。
動物は「痛い!」と言う事ができませんからね。
多くの犬たちは「伴侶動物」としてみられ、家族同様に生活しています。そのため、各種病気の予防(ワクチン、フィラリア、処方食)や食事の改善などに気を遣い、長生きするようになりました。このこと自体は大変喜ばしいことです。
しかし、それにつれて病気になる確率も高くなってきます。高齢犬の病気を考えるときに、必ず頭に入れておかなければならないのが「悪性腫瘍」です。
呼吸器でも消化器でも泌尿器でも、一般的な治療で反応しない場合は、まずは腫瘍を疑い、より詳しい検査を行います。
もっとも多いのは雌犬の乳腺腫瘍です。これは見てもわかるため、飼い主さんも気付きやすいですね。
悪性と良性の割合は半々ですが、熱感があり急速に大きくなるものや3cm以上のしこりの場合は悪性のことが特に多いので、早めの対応が必要でしょう。予防のためには、発情2回目までに避妊手術を行うと発生が少なくなると言われています。
その他、肺癌・胃癌・肝臓癌・膀胱癌なども経験します。これらは表から分かりづらいため、又、動物たちはものを言わないため、発見が遅れてしまいます。咳がなかなか止まらないとか、下痢・吐き気がなかなか止まらないとか、食欲低下が続く、変な色の尿が続く場合はすぐに検査しましょう。
どんなに気を付けていても仕方がない場合もあります。
クオリティ・オブ・ライフ(生命の質)という言葉を耳にすることがあると思いますが、悪性腫瘍の犬たちを治療する際は、犬と飼い主さん双方のクオリティ・オブ・ライフを最優先に考えます。
CT・MRIや放射線療法が手軽にできるわけではありませんので、一定条件の中で、最大限のことを最小限の痛みで治療していきたいものです。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2004年4月号掲載

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