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グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。 アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.28

犬や猫の脚を触ってみましょう。

短い夏楽しんでいますか?私はお腹が出ないようランニング再開しました。

今年は例年になく暑い夏でしたね。動物たちも飼主さんたちも夏バテしませんでしたか?秋は十分栄養をとって運動をしましょう。
今回は脚の話をしましょう。飼主さんが気軽に触れるのは肘と膝から下になるかと思います。それより上は分厚い筋肉のため異常をみつけるのは難しいかもしれません。犬や猫は前肢で体重の約3分の2を支えますし、後ろ足は強力な力で跳んだり走ったりするため人より強靱な筋肉が必要になるわけです。筋肉質でない私にとっては羨ましい限りです。
ではまず触ることから始めましょう。肘や膝からゆっくりと足の先まで、指の間も丁寧に触ってください。はじめはやさしく、そして少し力を入れて骨まで触る感じで行ってください。さらにすべての関節を優しく曲げ伸ばししてみてください。あくまでも優しく、褒めながら、たまにはご褒美もあげてもいいと思います。触られることが楽しいことだと思ってもらえるようにしてください。何か腫れ物はありませんか?ペットがいやがるところはありませんでしたか?関節の動きはスムースでしたか?指の間は赤くありませんでしたか?これぐらいのチェックで多くのことがわかります。
皮膚の表面なら、感染症(細菌、真菌、寄生虫)、腫瘍(良性から悪性まで)、舐める行動が頻繁ならストレスの関与も考えられます。目に見えますので時間の経過で大きさや広がりがどうなのかもチェックできますね。いずれの場合も急速に進行している場合は獣医師に相談するのがいいでしょう。皮膚の下や筋肉はどうでしょう。良性の脂肪腫、血管周囲腫、神経鞘腫とかもありますが、悪性の肥満細胞腫、横紋筋肉腫、血管肉腫などもあります。やはり大きくなるスピードが重要ですので気をつけてください。
関節が腫れ痛がることもあるでしょう。関節炎、リュウマチ、脱臼、腫瘍などが考えられます。骨が腫れて来た場合はどうでしょう?骨の場合はほとんど悪性のことが多いです。骨肉腫、線維肉腫、血管肉腫をはじめ、転移性の腫瘍も案外多いです。また、肺や膀胱にデキモノがあると骨が腫れてくる場合があります。
関節とか骨の病気の場合、かなり痛がります。くれぐれもあまり無理をして触らないでくださいよ。飼い主を咬んでしまったペットも申し訳ないことをしたと落ち込みますから。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2006年9月号掲載

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