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グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。 アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.15

ペットからうつる病気について(2)

昨年の今頃は平年より気温が高い日が続いていたのですが、今年は逆です。各方面への影響が心配されますね。
今回は皮膚病のことを少し書いてみます。外来理由で1、2番目に多いのが皮膚病です。
まず飼い始めた頃に発症するものとして、カイセンというダニが絡むことが多いです。これは親犬・猫から移ったり、飼育環境が悪かったり、栄養状態が悪いせいで皮膚の抵抗力が落ちたり、新しいお家に来てストレスがかかり、一気にカイセンが悪さをし始めるからです。耳の先や腹部、足先などに細かい湿疹やかさぶたができ、すごく痒がります。数年前野生のキツネが急に減ったのはこのカイセンが原因ではないかと言われています。
また、飼主さんの皮膚にも噛みつきますので、皮膚のやわらかい所に湿疹ができるようであれば疑ってみてください。もちろん飼主さんは皮膚科に行って下さいよ。
同じダニの仲間では、アカラス(毛包虫)も非常に悪さをします。症状は似ていますが、カイセンより数倍治療には時間がかかるしつこい寄生虫です。幼いお子さんや寝たきりの方がいらっしゃる家庭では特に注意が必要です。
もう少し大きなダニ(マダニ)は草むらを散歩したり、山に行ったりしたら動物たちに必ずといいほど着きます。山菜取りに行った家族が運ぶ場合もあります。2mmぐらいのダニは血を吸って1cmぐらいになり病気も移す場合もあります。予防をしっかりとした方がいいでしょう。
これから暖かくなってくると、突然皮膚が丸く脱毛し赤くなり、ジクジクしてくる犬たちが多くなります。急性湿性皮膚炎といいますが、ブドウ球菌などの細菌が原因です。放っておくとウジがわく場合がありますのでできるだけ早く治療をしてください。
ここまでひどくなくても細菌性の皮膚病は最も多く来院します。特にこれからの時期は皮膚の通気性には注意は必要で、こまめなカットをした方がいいでしょう。最低でもシャンプーも1カ月に1回はやってください(猫たちはしなくてもいい場合があります)。

人間の世界でも多いアレルギー、アトピーの動物たちも増えています。こちらは生涯にわたってのケアになりますので飼主さんの負担が大変です。
原因はそのことによって全く違いますし、1つではありません。症状も痒み・抜け毛だけの場合もありますが、脇や内股がジクジクになって、あまりの痒さで眠れない場合もあります。
抗生剤、抗ヒスタミン剤、ステロイド、免疫抑制剤など組み合わせたり、アロマセラピーなどをしてストレス緩和なども行います。
まだまだ皮膚病だけでもありますが、今日はここまで。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2005年6月号掲載

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