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グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。
アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.134

犬にとって害になる食べ物

〜年末年始は気をつけて!〜

今年も師走が来てしまいました。歳を重ねるにつれて時が過ぎるのが早く感じますが、最近は若者たちも「もう12月!早〜い。やばい」と言っている姿を多く見かけます。SNSなどで情報が飛ぶように入ってきます。そのスピードが時を速く回しているのでしょうか。

この時期、一年中で最も行事が多い時期です。忘年会、クリスマス、大晦日、正月など目白押しです。少しお酒も入り、おおらかになって犬たちに人が食べているものを与えたり、料理やケーキがいつもより多く、知らないうちにそれらを犬が食べてしまったり(盗食)します。それらの中には犬にとって害になるものが結構あります。その代表的なものをお伝えしましょう。

●チョコレート・ココア チョコレートやココアに含まれるテオブロミンという物質が原因で中毒症状が出ます。嘔吐や下痢、興奮、不整脈、最悪の場合は命を落とすこともあります。中毒量は個体差がありますし、チョコレートの種類にもよりますが、ミルクチョコレートなら、小型犬で板チョコ1枚程度で症状を出すと言われています。

●ぶどう・レーズン どの成分が悪さをするのかはっきりしていませんが、ある一定量を食べると中毒症状を出すことがあります。下痢や嘔吐、急性腎不全、最悪の場合は死亡することもあります。レーズンを含んだパンも危険です。

●ハム・ソーセージ 人間用の練り物は塩分が高すぎて腎臓を始めとする泌尿器系のトラブルの原因になりますし、急性膵炎を引き起こすこともあります。

●たまねぎ・長ネギ・ニラ ねぎ類に含まれる「アリルプロピルジスルファイド」という物質が赤血球を破壊し溶血性貧血の原因になります。すき焼き残り汁、ねぎのかけらが入った味噌汁やらっきょうなども厳禁です。しょうが・あさつき・ニンニクなどにも含まれます。

●鳥の骨 骨付きチキンはこの時期の定番ですね。加熱してもろくなった骨は、先が尖っていますので、噛み砕いて飲み込んでしまうと骨が食道や胃などの消化器を傷をつける恐れがあります。

●アボカド アボカドの果実、種、葉などには「ペルシン」という物質が含まれており、人以外の動物に与えると中毒症状を示します。

●キシリトール これが入ったガム一枚でも低血糖を起こし、最悪のケースでは死亡することもあります。犬は人と違って、キシリトールによりインスリンの分泌が異常に多くなり、低血糖になるわけです。同時に肝不全の起こす場合もあります。

もっと犬に食べさせてはいけないものはたくさんありますが、いずれも人がしっかり管理しておけば済むことです。この時期のみならず日頃から気をつけて下さいますよう、お願いします。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2015年12月号掲載

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