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ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。
アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.122

歩き方正常ですか?

〜犬の跛行について〜

いつの間にか師走を迎えました。本当に時が過ぎるのが早く感じますね。年齢のせいかと考えましたが、若いスタッフも同じことを言っています。忙しいとは思いますが、皆さん気をつけてお過ごしください。

今回は後ろ脚の跛行(はこう)について書きます。跛行とは歩き方が異常な状態をいいます。体重をかけるときに認められるのが支跛(しは)、脚を挙げる時に認められるのが懸跛(けんぱ)、どちらも認められるのが混合跛(こんごうぱ)と言います。

室内犬が寒い日に外に出た時に、冷たくて跛行になる場合がありますが、これは異常ではありません。

跛行の原因は様々ですが、年齢によってある程度絞り込むことができます。まず成長期に発症するのは、多くの場合は先天的異常が原因となります。適切な交配がなされるよう対策が講じられていますが、まだまだ多い疾患です。

膝蓋骨脱臼と大腿骨頭壊死症(レッグペルテス病)が大部分ですが、他にも関節や骨の形成不全症などもあります。膝蓋骨脱臼はいわゆる膝の皿が外れてしまう状態で、程度によってグレード分けがされています。グレード3、4では皿が外れっぱなしで、多くが痛みを伴い、凹脚になったり、全く後脚が着けない場合もあります。手術が適用で、膝の周りの骨、関節、筋肉を正常な位置に戻すような数種類の手技を使います。

大腿骨頭壊死症は先天性疾患ではありますが、何らかの要因で成長期の大腿骨の頭の部分への栄養血管の流れが悪くなり、壊死してしまう病気です。膝蓋骨脱臼より痛みが強く、骨折を伴うこともあります。脚に体重が掛けられないので筋肉の萎縮が起こります。早期に壊死した骨を除去する必要があります。あまりにも筋肉の萎縮がひどい場合は、リハビリをしても治りません。

これからの季節、雪の上でも元気に走る姿が見たいですね。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2014年12月号掲載

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