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グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。
アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.101

ペットの耳を覗いてみてください

〜3・3 耳の日〜

3月に入り、少しずつ春らしさを感じるようになりました。
春は人の出入りが多い時期でもあります。
新しい出会いを楽しみにしていきたいと思います。
そして、あの3/11から2年が経ちます。
まだまだ復興復旧の道半ばですが、決して忘れないようそれぞれの立場で考え、行動して行きましょう。
今回は耳のことを書きたいと思います。
50年ほど前に3月3日は耳の日に制定されました。
3という事が耳の形に似ていることと、「み(3)み(3)」の語呂合わせからです。

犬の可聴域は40~65000ヘルツと言われています。
ヒトは20~20000ヘルツなので、ヒトの聞こえない高音域まで聞くことができます。
犬が高い音に対して敏感な聴力を持っているということは、獲物や敵の居場所を察知するには役に立ちますが、掃除機やドライヤーなどの電動工具などの出す高い音に対して、ヒトより強く不快感を感じてしまう原因にもなっているようです。

犬が頚をかしげたり、耳介(耳のひらひら部分)をいろんな方向に、それも片方ずつ動かしているのを見ることがあると思います。
これは正確に音源を探ろうとする仕草です。これも野生の頃の重要な能力です。
このような能力もあり、犬はヒトの4倍の聴力を獲得しました。
また、犬の聞き取り方には特徴があり、母音は聞き取れますが、子音の聞き取りは苦手です。
例えば「さんぽ」も「あんこ」も「あんお」と聞こえるそうです。
「こんなことしちゃーだめでしょ」は「おんあおおいいぁーあええいぉ」としか聞こえない?
ダイレクトに伝えるためには、短い音節ではっきりと「だめ!」や「ノー」と犬が聞き取りやすい言葉をつかうと良いでしょう。
犬に付ける名前も「ジョン」や「ピッピ」「タロ」などシンプルな名前をつけた方が聞き取りやすいでしょう。

さて、少し病気の話もします。
犬の聴力が落ちる原因として、加齢によるもの、遺伝が関連するもの(白黒のブチを持つ犬の何割かは聴覚障害を持つというデータあり)、感染症などです。
感染症の犬は毎日のように外来に訪れます。
多くは外耳炎です。細菌・酵母菌・ダニが原因となります。
これらは耳垢が溜まってきますし、悪臭を発しますから飼主さんは気づかれると思います。
放っておきますと潰瘍・糜爛・免疫の過剰反応により耳の穴が塞がってしまうことがあります。
場合によっては外科手術が必要になります。
耳の手術はとても痛い部類に入りますので避けたいところです。

耳穴チェックとお手入れが大切になります。
是非とも覗いて見てください。
3月だけでなく日頃からやってあげて下さいよ。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2013年3月号掲載

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