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グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。
アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.96

犬や猫の社会化期って?

〜8週齢までは親元で!〜

10月になりましたが、今年ほど長い夏はなかったのではないでしょうか?暑さに動物たちは、ばてていませんか?
さて先月の9/20~9/26は動物愛護管理法に基づき、動物愛護週間でしたね。
オホーツク獣医師会でも関連行事として9/30に「犬と一緒に・・・ハッピーライフ!」と題しまして市民公開講座を行い、多くの方々にご参加いただきました。
今回来ていただいた先生は、動物の問題行動学の数少ない専門家です。
以前から何回か北見にも来ていただいていますが、動物が幼少の頃の数週の過ごし方が、その子の性格形成に重要だと言われていました。

その重要な、時期は生後2週間から12週間と言われています。
この時期は「社会化期(しゃかいかき)」と呼ばれ、親兄弟から十分な愛情を受け、他の動物や人間をはじめとする様々な動物に対して友好的な感情を抱かせる経験や、さまざまなものに対する適応能力を身につけさせる大切な時期となります。
もう少し時期を細かく分けて説明しましょう。

■第1期(生後2~3週):眼が開き、音が聞こえるようになる時期です。
また、ヨチヨチ歩きもできてきます。この時期は五感を通じて外界からたくさんの情報が入り、急速に脳が成長します。
この時期は親兄弟との遊びが大切です。この経験がないと大人になってから正常な交尾ができないとも言われているようです。 

■第2期(生後3~7週):この時期に他の動物との接触がないと大人になってから警戒心の強い子に育ち、極端に臆病だったり逆に攻撃的な性格になると言われています。
遊びやじゃれ合いで筋力を養ったり、バランス感覚を刺激していきます。
また、コミュニケーション能力を身につけていきます。
ただし他の犬や猫と接触するためには、双方の子たちが感染症等になっていないことは重要です。
ワクチンを打ち始める時期でもあります。
また、この時期までは親元で過ごした方がいいでしょう。
十分な栄養と安心して休息できる「場」が、その後健康に過ごすためには重要だからです。 

■第3期(生後7~12週):脳は生後12週までに急速に成長します。
引き続き他の動物(ヒトも含め)との接触を多くしていった方がいいです。
この時期に覚えた他の動物との友好関係は大人になっても記憶が残り、人なつこくて優しい態度を示すようになります。
動物愛護管理法ってご存知ですか?
今年の国会で大きく改正されたことがあります。
それは、繁殖業者が生後56日(8週齢)を経過しない犬や猫を販売店などに引き渡すことが禁止されたことです。
今回の文章にも載せましたがこの週齢まで親元で過ごすことが、丈夫でいい子に育つポイントです。
法律がようやくここまできたかと感慨深い思いです。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2012年10月号掲載

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