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ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。
アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.75

秋の講習会を振り返って

〜すばらしい出会いがありました〜

11月に入ると雪の便りが届いてきます。これから長い冬は始まりますね。 ゆっくりといろんな意味で冬支度を始めましょう。 この時期は獣医師たちの学会、講習会が多いシーズンでもあります。

北見でも9月にテレビでもおなじみの赤坂動物病院の柴内院長に「ヒトと動物の絆を中心とした動物医療、動物介在活動」についてお話をいただき、10月には横浜市の清水先生ご夫妻に「こころで触発7つのポイント~よいコミュニケーションのとり方」についてお話を聞きました。 日頃は病気の診断と治療の講習会が多いのですが、今回の2つは獣医療の基本に関わるお話でした。 管内の小動物病院の獣医師が企画し、動物看護師およびスタッフも交えて多くの参加をいただきました。

欧米や日本では動物を家族の一員と考える飼主さんは70%を超えています。 家族の一員である動物との絆を大切にした医療の大切さは数年前から認識され、多くの動物病院が取組んでいると思います。 CTやMRI、放射線治療器などの高額機器がなく、専門医(目指して奮闘している方はいます)もいないこの管内だからこそ、この絆を大切にした獣医療を目指したいと思います。 さまざまな治療を施しても突然「絆」が解けてしまう場合があります。 心の準備をしていない「絆」の解消はご家族にとって心痛な思いでしょうし、我々も落ち込んでしまいます。 そうならないように、獣医師のみならずスタッフ全員がご家族と動物たちの間に寄り添うような医療を進めて行こうと柴内先生に教わりました。

また、清水ご夫妻には動物医療スタッフとしてのマナー、習慣、スキルアップについてお話を聞き、動物のために考えたアイデアグッズを見せていただきました。 ネズミから100kgの大型犬まで総合診療を行う我々は、毎日が創意工夫の毎日です。 同じ病気が何頭も来るわけでないので、なかなか商品にはならないのです。 ここで役立つのは、子供の頃の経験だと思います。手作りスキー、そり、水中鉄砲、プラモデルづくり、野山で遊び、海に潜り、木の上に作った基地、そして昆虫や動物、植物たちの不思議な世界の観察です。 いまの子供たちはどんな経験をして育っていくのだろうなあ。 この2つの講演会を聞いて改めて獣医師になって良かったと思います。親に感謝です。

清水先生からお土産にもらった本の中の五行歌の一つに、ヒトと動物の関係を感じさせる歌がありましたので紹介します。 「さりげなく 心のつぼに 触れてくる 小さな天使は しっぽつき」 P.S.10月の北見ハーフマラソン。沿道で応援してくれた方々、ボランティアの皆さん、実行委員の皆さん本当にありがとうございました。来年は晴れるといいですね。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2010年11月号掲載

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