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ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。 アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.26

異常な食欲

まだ食べるの?

スタッフと犬の飼主さんたちと行なった公園のウンチ拾いも終わり緑の芝生が眩しく感じます。狂犬病の予防注射の強化期間も追い込みに入り多くの方々が注射にみえました。飼主さんもワンちゃんもお疲れ様でした。6月に入り、いよいよ北海道の夏が始まりますね。

今回は「食欲」についてお話したいと思います。もの言わぬペットたちは食事の時には大喜びで全身で「待ってました」と表現します。それなのに飼主さんから「待て」と言われるとヨダレを流しながらでもいじらしく待っています。この時の飼主さんをみつめる目はかわいいですね。
しかし、今まで「待て」の命令がきけたペットが飼主さんの顔の様子もうかがわないでガツガツとあっという間に食べてしまい、もっとくれ、もっとくれと言い出すことがあります。これはひょっとしたら病気かもしれません。飼主さんは元気で食欲が旺盛なのでまさか病気だとは思っていない方が多いようです。
まず副腎皮質機能亢進症について。これは腎臓のすぐ隣にある副腎からコルチゾールというホルモンが出過ぎる病気です。以前アメリカの内分泌の先生が言ってましたが「この病気になるとたとえ火の中に餌があっても食べにいく」ぐらい異常な食欲が特徴です。ゆっくりと進行しますが、放っておくと糖尿病、肝臓病、皮膚病、神経症状などに陥ります。

当院では年間約10頭ほどのワンちゃんが来られます。猫にもありますが非常にまれです。
次に猫の甲状腺機能亢進症について。約25年前に初めて報告され、アメリカでは猫の最も多いホルモンの病気となっています。日本でも最近長生きの猫が増えるに従って報告が多くなています。甲状腺ホルモンは元気ホルモンとも言われ、細胞一つ一つが異常に活発になり、食べても食べてもエネルギー消費が多く痩せていきます。放っておくと心臓病、脱水、衰弱していきます。
年をとってからやけに活発になり、攻撃的になり、異常な食欲そして痩せてきた猫ちゃんはいませんか?

夏を迎えるにあたって予防して頂きたいことがあります。それは4〜6月のマダニの予防と6月末から10月末までのフィラリアの予防です。防ぐことのできる病気はきっちりと予防しましょう。
ではまた。夏を楽しんで下さい。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2006年6月号掲載

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