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ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。 アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.21

顔色をうかがう

アイコンタクトは大切

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。ペットたちは新年といってもリボンとかの飾り付けが変わっただけでいつもと同じ生活を過ごしているかと思います。犬や猫の1年は人の4-5年分といわれています。それだけ歳をとりますので私たち人間は微妙な変化に気づいてあげたいものです。
今回はペットの顔について書き、腫瘍の早期発見に役立てばいいかなと思います。毎日何回もペットたちの顔を見ているかと思いますが、1日1回は意識的に見て、できたら触ったりしてください。中でもアイコンタクトは重要です。
物言わぬ動物たちですが、目で多くのことを語ってくれています。いつものように愛くるしい瞳ならOKなんですが、不安、痛み、だるさなどがあれば潤わした眼で語りかけてくると思います。
そして顔色ならぬ皮毛の色つやも大切です。全体にくすむこともありますが、口や耳の付近が茶色になったり、赤くなったりしたら気をつけましょう。できものや炎症からの液や出血の証拠になります。
また、口の中はなかなか見ることは難しいですが、できものなどがあるとヨダレがたくさん出ますので口の周りが茶色になるのです。口の中にできる腫瘍の代表的なものは扁平上皮癌、線維肉腫、悪性黒色腫です。早期発見・早期治療すれば治すこともできますが、多くの場合手遅れ状態で来院されますので不幸な結果になることが多いです。
鼻水・鼻血も腫瘍を早く見つけるのに役立ちます。外傷など原因がわかっていればいいのですが、1週間以上症状が続いている場合は要注意です。
鼻水だけ顕微鏡で見てもほとんどわかりませんので、麻酔をかけてレントゲンと病理検査用の材料をとって診断します。腫瘍の代表的なものは扁平上皮癌、線維肉腫、腺癌そして猫ではリンパ腫です。最後に顔の形をチェック。眼の下、耳の下、額、顎のほんの一部が腫れてきたりしても要注意です。炎症からくる場合もありますが、腫瘍からくる場合は骨まで進んでいるかもしれません。頭全体をよくさわり、左右に違いがないか、痛みを感じていないかアイコンタクトしながら確かめてください。

今年も皆さん元気で、動物たちと楽しく過ごしましょう。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2006年1月号掲載

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