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ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。
アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.170

コロナ禍の中でペットがもたらしてくれるもの

 

 昨年の12月に中国で発見された新型コロナウイルス感染症、世界的な感染拡大が続いています。日本では4月の緊急事態宣言から徐々に感染者は減る傾向にあり、緊急事態宣言解除の方向に向かっています。この間、学校教育機関も休校となりました。あらゆる産業と家庭に及んだ影響は計り知れません。心労が溜まっている方がほとんどではないでしょうか。

コロナウィルス感染症の影響はペット業界全体にはどのように出ているのでしょうか。ペットショップにいつもよりお客さんが集まっている、動物保護施設から譲渡される犬が増えているとも聞きます。人間にとっても、この困難な時期に動物がそばにいてくれるのはどれほどありがたいことだろうと思います。感染への恐怖、人と会えない寂しさ、いつもの生活が突然断ち切られてしまった喪失感、この先どうなるかわからない不安…。さらに、日々心をかき乱すニュースがあふれているなかで、平常心を保つのはなかなか大変なことです。そんなとき、自分が責任をもって世話をする対象がいれば生活に張りができます。そして、何よりも、動物たちはただそこにいるだけで、安らぎと喜びをくれ、自然と会話も多くなり、散歩などで定期的な運動の機会を与えてくれます。多くの人は動物たちを助けるために行動したと思うかもしれませんが、逆に人間のほうも大きな恩恵を受けているかもしれません。

新しくペットを飼う前に考えて欲しいことがあります。犬や猫との暮らしは10年以上、先は長いものです。動物を飼う覚悟…というのは、どうしても最初はゆるみがちですが、是非とも先々まで見据え、今の外出自粛要請に応じた考えだけでなく、少しでも楽しい時間を、これから先ペットとずっと過ごしていくんだ!とちゃんと家族で話し合って決めてほしいと思います。最近ではインターネットを調べると犬や猫の品種ごとの特徴が載っています。性格、体格、必要な運動量、なりやすい病気などかなり詳しいです。家族の年齢、自由になる時間、飼育場所の環境、飼育や養生費用、病気の予防費用、治療費についても検討材料としてください。そしてペットショップなら何回か通われて、スタッフのアドバイスを受けるのがいいでしょう。動物愛護施設から譲渡する場合は必ず試行、チャレンジ期間を設けてください。捨てられたり、飼育放棄された動物たちですので、心を許すまでには時間がかかります。焦らずじっくりと構えてください。

動物とともに過ごす生活はとても心が豊かになります。コロナ禍の影響で収入が減少している世帯がほとんどだと思いますが、これを乗り越え、日常生活が1日でも早く戻ってくれることを願っています。ペットたちもシッポをふって応援してくれるでしょう。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2020年6月号掲載

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