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ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。
アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.163

春先に気をつけておくこと

〜ダニ媒介性脳炎について〜

4月 新入生、新入社員が入ってきて、爽やかな風が学校、職場に流れる時期ですね。気持ちも新たにスタートしましょう。  雪解けが進むと色々な生き物が活発に動き始めます。犬たちも天気のいい日には散歩に出かけられて嬉しいと思います。一方困りものがマダニでしょうか。秋に卵から生まれ、幼ダニの状態で長い冬を越えてきたマダニたち、草木の上で哺乳類が通るのを待っています。もちろん山にはたくさんの哺乳類がいますので、マダニもたくさんいますが、人の生活圏近くにある河川敷とか雑木林にもマダニは生息しています。グラコムでは今までに4回マダニの記事を書きました。10年前のVol.58ではライム病のことを書き、Vol.139とVol.151では一般的な春の注意喚起の中のひとコマとして書きました。そして昨年のVol.158ではダニ媒介性脳炎について書きました。今回もダニ媒介性脳炎について書きたいと思います。原因は野生動物とマダニの間で感染サイクルが回っているフラビウィルスです。このウィルスをもったマダニに咬まれることによって人やペットに移ります。人で発症された患者さんは現在までに5名いらっしゃいます。いずれも北海道の方です。昨年も旭川の女性が発症しました。マダニに咬まれたからっといって必ず脳炎を発症する訳ではありません。多くは発症しない場合の方が多いです。しかし発症すると対症療法しかないのが現状のようです。人に対する予防は海外のワクチンが利用可能です。現在は札幌市立病院のみが対応できます。山によく入る方は予防されるといいかもしれません。一方犬や猫での現状はあまりわかっていません。昨年の初夏から秋にかけて北海道獣医師会が行った調査結果によりますと、過去にダニ媒介性脳炎ウィルスに感染していた犬や猫が数頭いることがわかりました。いずれも道南、道央、道北地方でした。人の感染・発症した地域と一致しました。幸いと言っていいかわかりませんが、ここオホーツク地域では陽性を示した犬・猫はいませんでした。また、このダニ媒介性脳炎にかかったペットから人に直接うつったという報告はありません。この点は同じダニ媒介性疾患でウィルス疾患であるSFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは違う特徴でもあります。SFTSウィルスは西日本で猛威を振るっていますが、感染したペットから人への感染が報告されています。

何れにしてもマダニに咬まれないように予防することが大切です。散歩など外に行って帰ってきたら必ずブラッシングをしてマダニを落とすのが一番効果があると思います。動物病院では飲み薬やスポットタイプの付け薬、首輪タイプがありますが、しっかりとした忌避薬ではありません。咬まれたあと、薬の有効成分がマダニに効いてペットから落ちるタイプです。その子にあったお薬を処方して有効成分がしっかりと身体中に行き渡っていることが大切になります。4月から9月くらいまでが予防期間となります。詳しいことは動物病院に相談してみてください。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2019年4月号掲載

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