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ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。
アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.130

ネコについて

〜ネコは小さなイヌではありません〜

北海道の短い夏。皆さん楽しんでいますか。8月はお盆もあり、外出することが多いと思います。休憩をとりながら、水分もしっかり取り、熱中症にも気をつけてください。

毎年1月号のグラコムにはその年の干支の動物のことを書いていますが、ネコは干支には入っていないため、今まで書いていませんでした。そこで今回はネコについて書こうと思います。知能はほ乳類の中でも高い部類で、ヒトとのコミュニケーションもかなり出来るといわれ、イヌに次いで多く飼われるようになった要因ともなっています。ここ数年でイヌの飼育頭数は減少し、ネコは増加してますので、今年はイヌよりも多くなると言われています。その数は全国で約一千万匹です。家ネコの起源は砂漠に棲むリビアヤマネコとされており、ヒトに飼われるようになったのは、ヒトが農耕を行なうようなり、財産である穀類を荒らし伝染病を伝播するネズミを捕食してくれるためであると言われています。そして約5,000年前から家ネコとして固定化したようです。また、顔の特徴として丸い頭と真っすぐ見るのに有利な目の位置がヒトと共通であり、目による感情表現が豊かなこともヒトがネコに対して親近感を抱く理由ではないかと考えられています。実益と癒しを求められてきたわけです。現在もその流れは一部にありますが、ほとんどがペットとして飼われるようになって来ています。さらに各地の条例でネコの室内飼育が推奨されていますので、ともに生活するスタイルが一般的になって来ています。

ネコの習性について。ネコの語源が「寝子」という説があるほど寝ます。家ネコは約20時間も寝て暮らしています。まさにそのまったりとした姿にヒトは癒されるのです。また、毛づくろいを頻繁にしますが、清潔にする意味となめることで空気層を作り保温をし、体温低下を防ぐ目的もあるようです。この仕草は本当に安心しているときにしか行なわないので、飼主さんとしてはそれを見て穏やかな気持ちになるのです。そして飼主さんとの親愛の情を表す仕草として、顔をこすりつけたり、まとわりつくことをしてきたり、遊びを求めてきたりします。

一方、ネコは警戒心がとても強い動物です。イヌはヒトにつき、ネコは家(場所)につくと言われていますが、ネコは見慣れないものや自分の臭いがついていない知らない場所に連れて行かれるのは大の苦手です。飼主さんでさえ、よそ行きの格好や帽子をかぶるなどいつもと違う格好をするとパニックを起こしかねないデリケートな動物です。さて、そんな猫を動物病院に連れて行くのは至難の業です。何せネコが苦手とすることだらけですから。知らない場所、嗅ぎなれない臭い、同じ空間にイヌがいる、診察や検査で押さえられる。一度でも病院で不愉快な思いをしたネコは、もう行きたくないでしょう。どんなに熱心に説得しても、ネコに動物病院を好きになってもらうのはなかなか難しいですが、最近はそんなネコのストレスを減らす取り組みを行っている、ネコに優しい動物病院が増えてきています。CFC(キャット・フレンドリー・クリニック)という世界的な取組みです。紙面が足りなくなってきましたのでこの続きは次回ということで…。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2015年8月号掲載

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