グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。 アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。
ペット医療コラム Vol.44
冬に気をつけたい病気について
例年になく、雪の少ない今年の冬ですが、しっかりと寒いですね。みなさんいかがお過ごしでしょうか? 今回は、冬に気をつけたい病気について書きましょう。まず「風邪」について、犬や猫も風邪をひきます。そのほとんどはウィルスが原因です。風邪をひいている動物の排泄物やセキ、クシャミなどの飛沫中に含まれており、そこから他の動物に感染します。この時期、人もよく風邪になりますが、動物たちに移る事はありません。その逆もまずはないと言われています。放っておくと悪化し、肺炎になることもあります。ワクチンや防寒、充分な栄養をとり、予防に努めるのがいいでしょう。また、犬のインフルエンザですが、2004年にアメリカで初めて確認され流行しましたが。日本ではまだ確認されていません。今後の動きを注意深く見て行きたいですね。
次に「オシッコの病気」。水を飲む量が減り、腎臓の血流量が低下する傾向となり、腎臓機能の低下や尿の産生が少なくなり、膀胱炎、尿結石などになります。血尿や排尿痛が出たら要注意です。
「関節の病気」。寒くなると筋肉の血行が悪くなり,関節周囲の筋肉が硬くなってくると関節障害を助長することがあります。大型犬や肥満の犬猫は特に注意が必要でしょう。足をひきずったり、散歩を嫌がったりするのは関節が痛むからかもしれません。激しい運動は避けた方が良いでしょう。
「心臓の病気」。寒いと体温を保とうとして、血流を良くしようとします。これが、心臓にとって負担となります。散歩は朝や夜の冷え込む時間帯を避け、日差しがある日中に行くようにするのがいいでしょう。特に犬は心臓病になりやすい動物ですので、中年以降は病院でチャックしておき、日頃から注意しておいた方がいいでしょう。
別な事ですが、最近奥歯が割れて細菌が入り、歯肉が化膿してくる犬が増加してます。ひづめや骨などをわざと噛ませている方がいますが、歯にとってはいいことではありません。子犬のころにあげると歯の成長に影響しますし、そのまま飲んで腸閉塞にもなりかねません。注意しましょう。
アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2008年2月号掲載