グラコムネット(北見市の無料宅配情報誌サイト)

ペット保険の一括資料請求【無料】

ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。 アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.68

歩き方や立ち方の変化はありませんか?

 

3月に入り、寒さも緩んできました。最近外でも練習のために走るようにしてますが、大変気になることがあります、それは犬の糞です。
今年も北見マラソンが行われる予定ですが、会場予定の河川敷にもいたるところに放置されていました。とっても憂うことです。
お願いですから飼主の皆さんはウンチ袋を持って散歩に行き、後始末おねがいします。

今回は歩き方や立ち上がりのちょっとした変化が病気にむすびつくかもしれないことを書きましょう。
もちろん骨折や脱臼が起こっている場合はどなたでも気付きますので、それ以外の変化について書きます。
普段は歩き方も起き方も大丈夫なのに、たまに後ろ足を上げてみたり、歩き始めに片方の後ろ足を「伸び」してから歩いたりしてませんか?
いわゆる膝の皿(膝蓋骨)が軽く脱臼しているかもしれません。ひどい場合は常時異常な姿勢になっていますが、軽度の場合はたまにしか症状を出しません。
しかし放っておくと関節炎になったり、十字靭帯を損傷する場合もあります。
また、爪が伸びすぎていたり、折れていたり、肉球に傷を負っていたりする場合も似たような症状を示します。

お尻をモンローウォークのように振りながら歩いたり、前足だけで起き上がろうとしていませんか?
歩き方はかわいいですが、股関節に異常がある場合があります。代表的なものは股関節形成不全です。
「臼と杵」の関係のように十分に深い寛骨臼としっかりとした大腿骨頭であるべきなのに、生まれつきその形成が不十分な犬たちがいます。
レトリバー系の犬種に多いですが、他の犬種でも見られます。
関節が不安定なのと多少痛みもあり、モンローウォークになるのです。

まだしっかりと道のアスファルトが出ていないので、気付きづらいかも知れませんが、足の爪の減り方が片方だけ早いとか、爪の甲がすれているとかありませんか?
しっかりと足を上げて歩いていない証拠です。頚や腰が痛いせいなのか、関節に問題があるのか、神経や筋肉に問題があるのかいろいろ考えられます。
また、肥満の犬たちもなりますので、気をつけてほしいものです。

頭を下げて、だるそうに歩いたり、起き上がりもゆっくりとしていませんか?この場合、運動器だけの問題ではなさそうです。
循環器疾患、消化器疾患、ホルモン疾患だったりします。
今年の冬はここ数年に比べて寒かったと思いますが、お年寄りの犬で甲状腺機能低下になってしまうと非常に寒さに弱くなります。
歩き方が変とか腰が立たないと何頭か運ばれて来た甲状腺機能低下の犬がいました。 もう少し寒さは続きますので、高齢の犬の寒さ対策は十分に行ってください。
歩き方や立ち方の異常が続くようでしたら、お近くの動物病院で受診されることをお勧めします。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2010年3月号掲載

前へ   次へ