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ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。
アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.177

地域おこし協力隊

〜北見市に犬猫愛護推進員〜

 コロナ禍で様々な制限が続くなか、ワクチン接種が始まり少しずつですが「日常へ」と変化が見られるようになってきました。人と生活を共にするペットたちにも「日常」が戻ってくることを願っています。

6月に北見市に地域おこし協力隊・犬猫愛護推進員2名が着任しました。地域おこし協力隊とは、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域力の維持・強化を図るためには、担い手となる人材を大都市から移住していただき、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る総務省の取組です。全国で約5500名の方が活躍しています。現在、北見市には市民協働支援員、観光コンシェルジェ、生涯学習サポート隊として7名の方が活躍してくれています。任期を終えた後もぜひ定住してほしいものです。

本制度を利用して、犬猫愛護推進員を委嘱するのは北見市が初めてかもしれません。全国的にも大変珍しいことです。オホーツク総合振興局、北見保健所、北見市獣医師会などと協力して、北見市は20年以上前から動物愛護週間の時期には「動物愛護推進活動」を行ってきました。コロナ禍で昨年からは実施できていませんが、毎年多数の市民が参加してくれています。

ペットと共に生活することで、いろいろな良い影響があります。「安らぎ」「会話」「愛情を注ぐ対象」「共に喜びを感じる」「絆」などを求めてペットを飼う方が多いかと思います。しかしペットも「生きもの」ですから、その世話もしなければなりません。高齢化、経済状況の変化などにより飼育ができなくなっている家庭も少なくありません。「多頭飼育崩壊」などという報道も少なからずあります。この問題は都会だけでなく、地方においてもあります。これらを防いだり、解決したり、命の大切さを啓蒙していくのが犬猫愛護推進員の役割かと思います。しかし行政だけではとても解決できることではありません。NPOや地域のボランティア、社会福祉関係者、獣医師会などチームとして取り組む必要があるかと思います。

グラコムVol.157でふるさと納税を動物愛護活動に利用している自治体のことを書きました。昨今ではクラウドファンディングで動物愛護施設を拡充している団体もあります。地域おこし協力隊も任期があります。任期後、何かしらの形で動物愛護活動が継続できるものができるといいなあと思っています。

一年で一番暑い時期です。人もペットたちも熱中症には十分気をつけてください。特に車の中に短時間でも放置することは命取りになりかねません。短い夏ですが、三密を避けてペットたちと楽しんでください。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2021年8月号掲載

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