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ペット広場タイトル

グラ・コムペット広場は、毎月のように送られてくる読者からの要望により2003年8月号より連載がはじまりました。その時々の人気のペットの紹介や育て方、接し方などに触れながら続いてきました。
アース動物病院院長 高良広之先生による医療コラムは、2003年12月号より連載が始まりました。グラコムネットではペット医療コラムとかわいい自慢のペット達を紹介する「みんなのひろば」のコーナーがあります。ぜひ参加してくださいね。

ペット医療コラム Vol.151

本格的な春を迎えて

 

 5月になり、北海道で最もキレイな(個人的には?)季節になりました。山々には残雪が残り、麓は新緑の緑。里では桜、ツツジ、タンポポ、スズラン、芝桜と次から次に色彩が変わって行きます。畑の方もどんどん彩りが変わって行きますね。農業中心の地域なので季節とともにヒトの営みも変わっていきます。

愛犬・愛猫とのお出かけや散歩が楽しみな春。長い冬を終えて、この季節ならではの注意事項がありますので書いておこうと思います。少しだけ飼い主さんが注意するだけで、ペットたちが楽しく穏やかに楽しい春を楽しむことができます。

●環境の変化によるストレス:春になると、生活環境を模様替えをすると思います。その時にワンちゃんやネコちゃんにとってお気に入りのものが取り除かれ、ストレスになることもあります。また、ドライブなど外出の機会が多くなり、排尿を我慢させることが増えると膀胱炎などの病気を引き起こしてしまうこともあります。ヒトのペースだけに合わせるのではなく、ワンちゃんやネコちゃんの生活ペースも考えてあげてください。

●散歩中の拾い食い:草むらにある飼い主さんが見つけられないゴミや食べ物のカスを食べるなどして、胃腸をこわしてしまうケースもあります。何かを探しに草むらに入り込んだ場合などは、そのような物を口にすることがないよう注意して観察しましょう。なかなか難しいのですが、飼い主さんが先に歩くリーディングウォークができると危険なものを察知できるのでいいかもしれません。

●冬に増えてしまった体重への対処:通常犬や猫は、冬の間は寒さをしのぐために体脂肪を蓄えるので、夏に比べて1〜2割太ります。それが春になると、まだ体重が元に戻っていないのにもかかわらず動きが活発になり始めるため、関節や筋肉に負担がかかることがあります。徐々に運動に慣らしていきましょう。

●除草剤などの農薬:犬や猫は草を食べ、胃のもたれを治そうとする習性があります。しかし暖かくなってきた春頃から、殺虫剤や除草剤などの農薬がまかれる場所があります。それを知らずに草を食べてしまうと中毒を起こすこともあるため、特にこの時期は注意しましょう。

●換毛期に伴う皮膚病:春になると、冬に生えていたアンダーコードが抜けはじめます。とかせば取れるアンダーコートが抜けきれていないのにそのままシャンプーをしてしまうと、アンダーコートが完全に乾ききれないため、皮膚が蒸れて細菌が繁殖し、皮膚病を起こしてしまう場合がよくあります。アンダーコートはブラシやコームでしっかり取り、それからシャンプーをして完全に乾かしましょう。

●草むらにはマダニが潜んでいます:マダニが多く潜んでいる場所は何と言っても草むらです。そのため、まずマダニがいそうな草むらにはなるべくペットを入れないことが一番の予防になります。しかし、「心がけ」だけではマダニの予防は十分ではありません。効果のあるダニ駆除剤のお薬を使用することが大切になります。

もしマダニの寄生が確認されても自分で取ろうとせず、動物病院でしっかり除去してもらいましょう。

●意外と多い「花粉症」:犬や猫にも「花粉症」が起こります。目ヤニやくしゃみが多くなってきたり皮膚の痒みのような症状を起こします。そのままにしておくと不快な思いはもちろん、結膜炎や鼻炎、あるいは皮膚炎などの症状が悪化することがありますので、症状がある場合は動物病院でアレルギーのお薬を処方してもらいましょう。(参考:日本全薬工業サイト)

その他に、ドッグランや河川敷、広場で犬を自由に放して遊ばせるシーンをよく見かけるようになります。そこに弱ったネズミもいるかもしれません。そうです。エキノコックス対策もしっかりしておきたいですね。詳しくは動物病院でお尋ねください。

アドバイス:アース動物病院 院長 高良広之氏
北見市北進町4丁目3番43
TEL0157-22-6367
グラコム2017年5月号掲載

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