タイトル

ほくろ


 ほくろは良性の母斑細胞(ほくろ細胞)のかたまりです。メラニン色素を有するため、茶色〜黒色を呈します。
 ほくろには色々な種類があります。生まれつきあるもの、成長途中に現れてくるもの、平らなほくろや、盛り上がったほくろ、茶色や黒色のほくろ、肌色のほくろ、毛が生えているほくろなどです。昔からあったものが大きくなってきたり盛り上がってきたり、色が変わってきたり、かゆみがでたりする場合もあります。
 ほくろのようにみえても、シミや脂漏性角化症などの他の良性の腫瘍だったり、なかには基底細胞癌や悪性黒色腫などの悪性の腫瘍の場合もあります。
 普通の人が見ただけでは良性のものなのか、悪性のものなのか、放っておいてよいのか、治療すべきなのかわからないことが多く、時には医師がみても判断が難しいこともあります。
 次にあげるポイントをチェックしてみてください。2つ以上あてはまるようなら一度病院で診てもらうことをおすすめします。



・左右対称でない。
・周りがギザギザしている。
・色が均一でなく濃淡が混じっている。
・6舒幣紊△
・大きさや色、形が変化する

 これらが1〜2年の経過で変化するようなら要注意です。
 一年に一回は全身のほくろやシミをチェックしてみてください。自分で見えない頭髪部や背中はご家族にみてもらいましょう。また、ほくろをいじると変化することがあるのでできるだけ刺激をしないようにしましょう。
 良性のものであれば見た目が気にならなければ治療の必要はありません。目元や口元など場所によっては魅力的に見えたり、肌を白く見せたりすることもあります。治療法は、手術で切り取る方法とレーザーを使うものがあります。手術では単純にほくろの周りを切って縫合することがほとんどですが、大きさや場所によっては皮弁や植皮などの工夫が必要になることもあります。メスのかわりに炭酸ガスレーザーを用いる場合もあります。各々長所と短所があり、大きさや場所、組織検査の必要性などで治療法が異なります。
2019年10月30日(水) No.931 (渡邊先生(整形外科)のコラム)

肥満と心臓病2 〜主食を減らそう


 今回も前回に引き続き、万病のもと「肥満」と「減量」についてお伝えしたいと思います。健康にダイエットするなら、食事と運動のバランスが大切ですが、『ただ体重を減らすだけ』なら食事の「内容」と「量」を変えれば良いのです。世の中には食事に関するダイエット法が多くありますが、科学的に根拠があるものは半分程度ではないかと思います。しかしながら科学的かつ医学がお勧めするダイエット方法が時代とともに変わってきたことも事実です。 昔はカロリー制限が王道でしたが、今は糖質制限が主流です。糖質制限に関しては、医師よって、その捉え方が異なっており、否定的な科学研究もあるのですが、短期間の減量効果に関してはかなり効果的です。
 糖質制限とは、「糖質」を多く含む食品・料理を食べない方法です。「糖質」というと甘いものをイメージされる場合が多いのですが、実際には、白米やパン、麺も糖質を多量に含む食品で、これらに含まれる「でんぷん」と、饅頭やケーキに含まれる「砂糖」には全く差がありません。つまり、間食していなくても、1日3食の主食に白米やパン、うどん、ラーメンなどを食べていては、痩せません。つまり、ダイエットしようとして、間食を減らしても、主食の炭水化物を減らさないと、なかなか脂肪は落ちないのです。


 ちなみに、糖質制限でやせる理由は2つあります。1つ目は、人間は糖質を日常のエネルギーとして使いますが、糖質を摂取しないと、代わりに脂肪やタンパク質がエネルギー源として使われるためにやせるというものです。2つ目は、糖質を摂取しないと、食べた脂肪が体に残らず、排泄されるというものです。食事中の「脂肪」は、食事中の「糖質」とくっついて、脂肪酸に変身した後で、内臓脂肪や皮下脂肪になります。そのため糖質が少なく、脂質が多いステーキなどの料理は、一見、太りやすそうですが、それ単体ではあまり太らないのです。
 明日から糖質制限でやせるためには、
1、主食の白米やパン、麺をやめるか減らす
2、間食で甘いものをやめる
3、お酒はビールをから焼酎かウイスキーに変えて、シメのラーメンをやめる、などを心掛けてください。
2019年10月30日(水) No.930 (仲澤先生(心臓血管外科)のコラム)

女性と漢方(182) 〜生薬解説シリーズ 大黄(ダイオウ)・芒硝(ボウショウ)〜


 今回は漢方薬を構成している生薬のうち、「大黄」「芒硝」についてお話いたします。「大黄」は代表的な瀉下(シャゲ)剤(過剰なものを捨てる方剤)で、いわゆる下剤として多用されます。しかしながら、下剤として..
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2019年10月30日(水) No.929 (山内先生(産婦人科)のコラム)

子どもの気になる病気 そのΕ劵肇僖譽灰Εルス感染症


 ヒトパレコウィルス(human parechovirus:HPeV)は、主に小さな子どもで上気道炎や胃腸炎などを起こし、咳、鼻水、発熱あるいは下痢、嘔吐などといった症状をきたします。大人も感染することがありますが、症状が..
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2019年10月30日(水) No.928 (秋山先生(小児科)のコラム)

不眠症と薬物治療4


 睡眠障害が疑われたときにお医者さんに伝えるべきチェック事項としては

●不眠症状
 入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒の有無。「寝付くのに何分以上」「目覚めが何回以上」などの数値基準はなく、眠れなくて苦痛や不安があればアリとする。子どもの場合は就床抵抗や一人で寝るのを怖がるという行動として表れることがあります。



●過眠症状
 眠気の有無とその性状。慢性的に持続する眠気(睡眠不足や睡眠時無呼吸症候群など)。突発的に出現する強烈な眠気(ナルコレプシー)

●睡眠時間帯の異常
 極端な遅寝や早寝、昼夜逆転、日々後方にずれ込んでいく睡眠時間帯、不規則で断片的な睡眠時間帯、週末の極端な寝だめなど

●睡眠中の異常現象
 呼吸異常(いびき、息こらえ、10秒以上の呼吸停止)、異常感覚(四肢などのむずむず感、ほてり、いらいら、虫が這う、電気が走るなど多彩)、不随意運動(こむら返り、痙攣)、睡眠中の異常行動(徘徊、激しい手足の動き、絶叫、大きな寝言など)、自律神経症状・その他(動悸、頻拍、パニック様症状、悪夢など)

 慢性的な不眠のある成人の約4割、慢性的な過眠(強い眠気)のある成人の約6割では、うつ病、気分障害、不安障害、アルコール依存など何らかの精神疾患が認められるという調査結果があるため、不眠や過眠など「何らかの睡眠問題」がある場合には、何度も簡単な問診を繰り返し聞かれることがあります。
2019年10月30日(水) No.927 (原口先生(薬剤師)のコラム)

外反母趾


 外反母趾とは、足の親ゆびが外側に変形して足の付け根が内側にせり出した状態です。変形がひどくなると、飛び出た部分や足の裏が痛くて靴がはけなくなり、その上痛くて無理な歩き方になって脚が疲れやすく、膝や股関節まで痛むこともあります。
 外反母趾は女性に圧倒的に多く、これは関節の柔らかさなどが関係していると言われます。しかし、一番の原因は合わない靴です。特にハイヒールなど先の細い靴は外反母趾の最大の原因です。
 予防と治療は、まず靴を見直すことです。先が広くて指の運動を妨げない、踵の低い、柔らかい素材の靴が推奨されます。ハイヒールほどではありませんが、ストッキングも外反母趾を進行させる一つの原因と言われています。また、子供のころに小さい靴を履いていると外反母趾になりやすいので、成長期の子供の靴は定期的に見直してください。


 次に、足指の運動やストレッチを行い関節や筋肉の拘縮を予防することが重要です。
●ホーマン体操
 幅広のゴムひもを両方の親ゆびにかけ、足を伸ばして踵を合わせた状態で足先を外側に広げます。5〜10秒保ち、元に戻します。
●タオル寄せ運動
 椅子に座った状態で床にタオルを置き、指でタオルをたぐり寄せます。
●グーチョキパー体操
 足の指でグーチョキパーをします。
 少しずつ進行する外反母趾を食い止めるために、これらの運動を毎日数分続けることが肝心です。
 足底板(インソール)や矯正装具なども用いられます。足底板を用いることにより、痛みやしびれなどの改善、変形の進行防止になります。親ゆびに装着するバンドや趾間に挟む器具もありますが、痛みは改善しても変形を矯正するまでの効果は期待できません。
 これらで痛みが改善しない場合は、薬物療法や手術を行うことがあります。
 先日、足と靴の先進国であるドイツの整形外科靴職人から聞いた話では、ドイツでは外反母趾の手術件数が日本より圧倒的に少ないのだそうです。自分に合った靴を選ぶことで変形の予防ができているので、手術に至る変形を起こすことが少ないのです。
 外反母趾は、これ以上変形させないことがなにより重要です。まずは靴を見直してみてください。
2019年09月25日(水) No.926 (渡邊先生(整形外科)のコラム)

肥満と心臓病〜食べる物を選び・減らし・運動しよう


 今回は多くの人が悩んでおられる「肥満」についてお伝えしたいと思います。肥満は万病のもとと言われ、多くの病気をまねく要因となります。有名なところでは、肝臓病や膵臓病、変形性関節症などがありますが、高血圧、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病にも2〜3倍かかりやすくなります。つまり、太ると生活習慣病を招き、太ったままでいると心筋梗塞や脳梗塞などの重病で、ある日突然、倒れる可能性があるということです。
 このように侮れない肥満ですが、逆に減量できれば、病気になりにくいだけでなく、既にかかってしまった高血圧や糖尿病を改善することができます。例えば高血圧の場合、1圓慮採未如血圧が約1〜1.5mmHg下がり、糖尿病の場合、5圓慮採未如¬鵤験笋隆擬圓気鵑侶貪値が正常化すると言われております。


 しかしながら減量、つまりダイエットが、多くの人にとって難しく、達成しがたいのも事実です。世の中には多くのダイエット法が存在しますが、この30年で世界の肥満の割合は2倍になり、世界で最も肥満が少ないと言われている日本でも、この10年間で肥満の割合は男性約30%、女性約20%で推移し、減っていません。やはりダイエットは難しいのです。
 病気を防ぐための健康的なやせ方の基本方針は「食事」と「運動」です。ただやせるだけであれば、食事を制限すれば、つまり断食すれば必ず痩せます。よく「食べていないけど痩せない」と言う人がおりますが、これはウソです。動物である以上、食べないと、程度の差はありますが、必ず痩せます。しかし、断食のような無理なやせ方は体によくありません。病気を防ぐよりも、むしろ新たな病気の火種を作ってしまうことになるでしょう。そのため、医学的かつ健康的に痩せるには「食べる物を選び、食べる量を減らし、定期的に運動する」ことが必要です。このような王道の減量法は、多くのダイエット法のように、楽でもなく、必ず成功するわけでもありません。そのため、痩せたいという「気持ち」を持つことも重要となるでしょう。食事と運動の具体的な方法は、次回以降でお伝えしたいと思います。
2019年09月25日(水) No.925 (仲澤先生(心臓血管外科)のコラム)

女性と漢方(181) 〜生薬解説シリーズ 半夏(ハンゲ)〜


 今回は漢方薬を構成している生薬のうち、「半夏(ハンゲ)」についてお話いたします。「半夏」は嘔気や嘔吐によく使われる生薬ですが、「生姜(ショウキョウ)」(いわゆるショウガです)と組み合わせるとその作用..
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2019年09月25日(水) No.924 (山内先生(産婦人科)のコラム)

子どもの気になる病気 そのゥ劵肇瓮織縫紂璽皀Εルス感染症


 RSウィルスはよく聞きますが、ヒトメタニューモウィルス(human metapneumovirus : hMPV)は初めて
耳にします、という方も多いのではないでしょうか。
 このウィルスが近年注目されている背景には、インフルエンザ、RSウィルスと同じように、迅速診断キットにてベッドサイドで簡単に診断できるようになったことがあります。
 hMPVは、あらゆる年代層でカゼの原因ウィルスの一つですが、乳幼児や高齢者では重症化し、細気管支炎や肺炎を起こすことがあります。この点はRSウィルスとよく似ています。一度の感染では十分な免疫が得られないため、その後も繰り返し感染しますが、免疫がついてくるので症状は軽くなってゆきます。
 hMPVは、比較的最近の2001年オランダで発見されたウィルスで、遺伝子的にもRSウィルスに近いウィルスです。アメリカでは、hMPVによって5歳未満の子ども2万人くらいが毎年入院していると推計されています。小児の呼吸器感染症の5〜10%、成人では2〜4%がhMPVが原因と考えられています。


【症状】
 hMPV感染症の主な症状は、咳、鼻水、発熱などのいわゆるカゼ症状です。細気管支炎や肺炎で悪化すると、ゼーゼー、ヒューヒューという喘鳴や息苦しさが加わります。3〜5日の潜伏期を経て、咳は1週間程度、熱は2〜3日続きます。喘鳴はRSと同様に数週間遷延することがあります。2割くらいに中耳炎の合併がみられます。
 hMPVの流行は3月から6月であり、例年RSウィルスの流行の後、hMPVが流行する傾向があります。ちなみに昨年度(H30年度)の北見日赤病院の小児RSV、hMPV感染症の月別入院件数(紹介例のみ)を図に示しますが、5〜8月にhMPVの入院が集中しています。
【感染経路】
 くしゃみや咳による飛沫感染、ウィルスが付着した手や鼻、物品、タオルなどを介する接触感染。
【診断】
 迅速診断キット使用(ベッドサイドにて綿棒で鼻汁採取、10分程度で判定)
【治療】
 特別な治療はなく、対症療法が基本です。喘鳴などの症状が強く、水分摂取が困難な場合は、入院加療が必要になります。
【予防】
 手洗い、うがい、マスク着用
2019年09月25日(水) No.923 (秋山先生(小児科)のコラム)

不眠症と薬物治療3


 あるレストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群、むずむず脚症候群)の患者さんの例ですが、40代後半の女性で「更年期障害に伴う難治性の不眠」と言われ、自覚的には更年期になってから「体がほてって眠れない」との事でした。
 確かに更年期のホットフラッシュによる不眠症もあるのですが、ほてり症状の割に不眠が重症で、睡眠薬を服用すると逆に症状が悪化するという事もあり、さらによく聞いてみると、「ほてり」は全身に感じるが、下半身、特に足裏に強く、特に寝床に入るとひどくなるなどレストレスレッグス症候群の特徴があったようです。
 閉経による更年期障害もあったため、下半身のほてりをすっかりその症状だと思い込んでいたようです。


 レストレスレッグス症候群は、別名、むずむず脚症候群の名で知られている通り、「主に夕方以降、下肢に静臥していられないほど強い『むずむず』とした異常感覚が出現するため、入眠困難や中途覚醒などの不眠症状を呈する睡眠障害」となっています。ところが教科書通りに「むずむず」と表現してくれる患者は少なく、「痛がゆい」「突っ張る」「しびれる」「泡立つ」、またこの患者さんのように「ほてる」など表現はさまざまです。
 睡眠障害の中には呼吸異常の様にベッドパートナーでないと気づきにくい症状もあります。また極端な遅寝や早寝といった睡眠時間帯の異常が疑われる場合には、2週間程度、睡眠表を付けて「見える化」する必要があります。
 睡眠問題があったときに、はなから不眠症と決めつけず、可能性のある睡眠障害について順次スクリーニングすることが必要なので、かかりつけのお医者さんなどに詳しく状態を伝え把握してもらう様にしてください。
2019年09月25日(水) No.922 (原口先生(薬剤師)のコラム)