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ヘバーデン結節


 ヘバーデン結節とは、指の第1関節(DIP関節)が変形して曲がってしまう疾患です。この疾患の報告者ヘバーデンの名前にちなんでいます。心臓の血管が細くなり胸痛を起こす「狭心症」を命名したのもヘバーデンです。
 原因は不明ですが、40歳以降の女性に多く発生します。手指などの関節が痛むリウマチとは別の疾患です。人差し指から小指にかけてDIP関節が赤く腫れて痛んだり曲がったりします。動きも悪くなり、痛みのために強く握ることが困難になります。これが原因で前回お話しした「指粘液のう腫」ができることもあります。初期には起床時に手指の違和感やこわばりがあり、日によって感じる指や程度が異なりますがしばらくすると治ります。この症状が出ては治るという波が7〜10年ほど繰り返され、やがて関節の変形に至ります。レントゲンでは骨が棘のように変形したり、関節の隙間が狭くなったりする変化がみられます。
 第2関節(PIP関節)におこる場合はブシャール結節といい、ヘバーデン結節よりも稀ですが、より生活に支障が大きい場合があります。


 つまむ動作や、物があたったときに痛みがでるため、治療はまずはテーピングや装具で固定をし関節を安静にします。テーピングは、伸縮性のない医療用テープを背側あるいは全周性に巻き付けます。これだけでも関節の安定化と保護
になり痛みは和らぎます。関節内へのステロイド注射も有効です。痛みが改善しない時や、変形がひどくなり日常生活に支障をきたす場合は手術を考慮します。手術は、軟骨がすれる痛みを抑えるために関節を固定するのですが、痛みがよくなるかわりに関節は動かなくなります。
 近年、エストロゲンと似た働きを持つ「エクオール」含有サプリメントがヘバーデン結節に有効であると話題になっています。ヘバーデン結節の発症には女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量の減少が関わっている可能性があると考えられており研究が進んでいます。
2020年03月31日(火) No.956 (渡邊先生(整形外科)のコラム)

風邪を防ぐ科学的な習慣 〜新型コロナに感染しないために


 今回は、新型コロナウイルスと、今すぐ簡単に始められる、医学的な対策についてです。そもそも普通のコロナウイルスとは、風邪を引き起こすどこにでもいるウイルスで、通常の風邪の原因の10〜20%を占めてい..
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2020年03月31日(火) No.955 (仲澤先生(心臓血管外科)のコラム)

女性と漢方(187)〜口内炎と漢方薬〜


 口内炎は、口腔や舌の粘膜に発症する炎症の総称ですが、最も頻度が高いのはアフタ性口内炎です。発症のメカニズムは、偏食による鉄分やビタミンの欠乏・ストレスや睡眠不足・不正咬合(かみ合わせ)・唾液の不足や口内乾燥・口腔内の不衛生・歯磨き粉成分による粘膜の損傷などいろいろと考えられていますが、正確には解明されていません。
 漢方医学では、このような原因からではなく、生体の免疫反応からアプローチし、「気」が不足している、つまり、免疫力が落ちている場合には、免疫力を補う「補剤」を用い、炎症が盛んに起こって抗病反応がさかん(炎症が激しい状態)である場合には、その炎症を鎮める「清熱剤」を用います。また、この両者が混合した病態の場合には「補剤」と「清熱剤」の両者を使用する場合もあります。また、口腔粘膜や舌は消化管ととらえるので、「脾(ひ)」(漢方では「消化機能」の総称)を補うことで治癒を促進する考え方もあります。
 ライフステージからみると、思春期の口内炎は「清熱剤」である『黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)』を中心とし、老年期には「脾」を補う『人参湯(ニンジントウ)』や『六君子湯(リックンシトウ)』を中心とすることが多いです。成熟期には、やや補いながら清熱する『半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)』を、更年期には『加味逍遥散(カミショウヨウサン)』の場合が多いです。


 飲み方のコツですが、漢方エキス剤の場合ならば、湯に溶かして(水にいれてからレンジで温めるのがオススメ)から冷やして口内に含むようにして飲んだり、それを氷にして口に含んだりするとよいでしょう。『黄連解毒湯』や『半夏瀉心湯』を用いる場合には、しみることがあるので、まずしみて痛みが出るかどうかを試してから服用を続けて下さい。
 よく癌化学療法後にみられる多発性潰瘍の場合には、水を飲むのも困難な場合があるので、鎮痛作用と粘膜保護作用のある『甘草湯(カンゾウトウ)』や『桔梗湯(キキョウトウ)』からまず始めてみるのがよろしいと思います。
2020年03月31日(火) No.954 (山内先生(産婦人科)のコラム)

子どもの気になる病気 そのアナフィラキシー(1)


○アナフィラキシーは、食物(鶏卵、牛乳、小麦、そば、ピーナツなど)、薬物、ハチ毒などが原因で起こる即時型アレルギーの総称です。
 皮膚(発赤、かゆみ、じんましん)呼吸器(息苦しさ、口腔のかゆみや違和感、喘鳴、くしゃみ)消化器(悪心、嘔吐、腹痛、下痢)循環器(血圧低下、動悸など)神経(意識障害)など多臓器に症状が現れ、これらの中で2つ以上の重い症状が起こった場合をアナフィラキシーとします。例えば全身のじんましんと喘鳴がある場合、繰り返し嘔吐し、動悸が激しい場合などがあてはまります。さらに、血圧が下がって、意識がもうろうとし生命の危険な状態をアナフィラキシーショックといいます。
○日本におけるアナフィラキシーショックの発生は年間5、000〜6、000件といわれています。
 このうち図1に示すように毎年40〜70人の死亡が報告されています。
○症状が出るまでの時間は、アレルゲンによって異なります。薬物やハチ毒は、直接体内に入るため、時間がかかる傾向があります。しかし、アナフィラキシー発現から心停止に至った例の時間をみてみると、食物による場合でもわずか30分と短時間です。(図2)


119番通報から病院に搬送されるまでに要した時間は、全国平均で33.3分と報告されています。これでは間に合いません。アナフィラキシーになった場合、事態は緊急を要します。
 次回はその対応について考えてみましょう。
2020年03月31日(火) No.953 (秋山先生(小児科)のコラム)

薬剤師が主人公!?


 今まで医療ドラマは医師や看護師を主役として描かれたものが数多く放送されてきましたが、4月9日(木)より毎週夜10時からフジテレビで、主演石原さとみさん、共演西野七瀬さん、清原翔さんなどが出演し、病院で働..
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2020年03月31日(火) No.952 (原口先生(薬剤師)のコラム)