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肥厚性瘢痕・ケロイド


 擦り傷や切り傷、手術による傷が治った後には、傷あとが残ります。最初は赤かった傷あとが、時間がたつにつれて白くなっていくのが普通の経過ですが、傷あとが赤く盛り上がることがあります。これを肥厚性瘢痕といいます。炎症がなかなかひかず、傷跡は赤く盛り上がり、痒みや痛みを伴います。
 肥厚性瘢痕よりも炎症の強いものをケロイドといいます。ケロイドは体質によるものが多く、遺伝することもあります。胸や肩、お腹、耳などに出来ることが多く、ニキビや注射のあと、虫刺されなど、普通では問題にならないような小さな傷から出来ることもあり、最初の傷あとを超えて大きくなります。
 原因は局所的あるいは全身的な因子があり、色々な悪条件が重なると肥厚性瘢痕・ケロイドという状態になると考えられています。
 局所的な因子としては、傷の大きさや深さ、向き、場所などです。深い傷や、関節や首など体が動くと引っ張られる場所に出来るとなりやすく、また傷の治りが悪いと肥厚性瘢痕・ケロイドになるリスクが上がります。スポーツ選手や肉体労働者など体をよく動かす人では悪化しやすいことが知られています。


 全身的な要因としては、人種や遺伝、女性ホルモンや血圧、飲酒などがあります。
 治療は、飲み薬、塗り薬、貼り薬、注射、レーザーなどがありますが、単独で効果のあるものは少ないのが現状で、これらを組み合わせて治療していきます。また、肥厚性瘢痕・ケロイドは傷に力がかかることで悪化するので、早期からしっかりテープ固定をすることが重要です。
 これらは手術をしないで軽快する場合も多いですが、ひきつれの原因となったり(瘢痕拘縮)、目立つ場所で見た目が良くなければ手術することもあります。
2019年02月27日(水) No.891 (渡邊先生(整形外科)のコラム)

その足の痛みはひょっとすると血管が原因かもしれません


 年を取ると足が痛む人は多いと思います。膝や足首が痛むことはよくあることで、原因はすり減った関節の場合が多いでしょう。しかし、普段は痛まず、100mくらい歩いたらふくらはぎや太ももが痛くなる場合は、原因が血管にあることがあります。血管が原因の場合は、歩くのをやめて、一旦休むと痛みがとれることが特徴です。足に血液を送る「血管が詰まる」、または「血管が狭くなる」ことで足の血流が悪くなり、歩くと足に必要な血液が足りなくなるため足が痛むのです。
 このように足の血管が悪くなり、歩くと足が痛む病気を「閉塞性動脈硬化症」または「末梢動脈疾患」と言います。血管が悪くなる原因は血管の「動脈硬化」で、この動脈硬化は「長年の不健康な食生活」、「肥満」、「糖尿病」、「高血圧」、「喫煙」などで引き起こされます。 診断するための検査は簡単で、手と足の血圧を測るだけで済みます。


 治療法は病気の悪さによって決まりますが、生活習慣の改善と運動が必須となります。軽症の場合は、お薬による治療で済みますが、中等症以降は、血管内手術、または外科手術が必要となります。血管内治療は、狭い部分を風船で膨らまし、そこに「ステント」と呼ばれる金属製の筒を置いて治療します。外科手術の場合は、詰まってしまった血管を、人工血管などで置き換える「バイパス手術」となります。そして、何よりもこの病気の恐ろしいところは、病気を放置しておくと、足を切断しなくてはならなくなることです。実際のところ、そこまで放置されることは稀ですが、軽い足の痛みの原因が血管とは考えづらいものです。閉塞性動脈硬化症の検査は多くの病院で簡単に行えますので、心配な方はご相談してみることをお勧めします。
2019年02月27日(水) No.890 (仲澤先生(心臓血管外科)のコラム)

皮膚科受診の心得


 今日も嶋川先生とのぞめさんは、バーザムーンのようです。
【嶋川、のぞめ】「今晩は。」
【田杉、島大】「嶋川先生、のぞめさん、いらっしゃいませ。」
【嶋川】「島大さん、今日も何か相談事などありま..
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2019年02月27日(水) No.889 (川嶋先生(皮膚科)のコラム)

女性と漢方(174)〜冷えからくる下痢と漢方薬〜


 『38歳Sさん。半年前から下痢が止まらなくなり、近医で消化管の精査をしたが異常を認めず、いろいろ薬を試したがよくならない。朝方には臭いのない下痢をよくする。元々冷え症があり、疲れたりストレスが溜まると..
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2019年02月27日(水) No.888 (山内先生(産婦人科)のコラム)

病児保育 その


 病児保育とは、一般的には親が就労しているなどで、保育所に通っている子どもが病気になったとき、親が仕事を休めないときには、親に代わって病気の子どもの世話をする、という意味で使われています。病児保育は、..
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2019年02月27日(水) No.887 (秋山先生(小児科)のコラム)

牛乳アレルギーについて(前編)


 乳幼児の食物アレルギーの原因として、鶏卵に続いて2番目に多いのが牛乳や乳製品で、ごく微量でもアナフィラキシーを誘発することもあり、学童期に入っても耐性を獲得しない子供も少なくありません。
 牛乳は特定原材料として加工食品のアレルギー表示が義務付けられていますが、名称上の「乳」という文字の有無だけでは、一概に食べられるかどうかを判断できません。牛乳アレルギーの原因物質を含んでいるかどうかを正しく見分ける必要があります。
 牛乳アレルギーの多くは、牛乳タンパク質の中の「カゼイン」が原因です。カゼインは耐熱性があり、沸騰させた程度の温度では構造がほとんど変化しないため、アレルギーの発症の可能性に変わりません。そのため、牛乳を使用して作られたお菓子やグラタンなどの料理も注意が必要です。
 また、牛乳を発酵させてもカゼインは分解されにくいため、ヨーグルトやチーズなどの加工食品でもアレルギーを誘発します。アスリート向けの食品の中には、「ホエイパウダー」や「カゼインナトリウム」など、カゼインを含んだものが売られています。こちらも「乳由来」などと表示されていて当然注意が必要です。


 加工食品などに利用される「乳化剤」は卵黄、大豆、牛脂などから作られていますが、最近では抗原性の強いカゼインナトリウムを含む乳化剤を使用した食品が発売される事もあるので、注意が必要です。
 一方、「全粉乳」「脱脂粉乳」「練乳」「乳酸菌飲料」「発酵乳」などの加工食品には牛乳が含まれるため、牛乳アレルギーの患者さんは食べられません。
 次回は乳がつくけど問題のないものなどを紹介します。
2019年02月27日(水) No.886 (原口先生(薬剤師)のコラム)