タイトル

粉瘤(アテローマ、表皮のう腫)


粉瘤は皮膚の良性腫瘍のなかで最も多いものの一つです。
 皮膚の下に袋状の構造物(のう腫壁)ができ、本来皮膚から剥がれ落ちるはずの角質や皮脂が袋の中に溜まって出来たものです。やや盛り上がった痛みのないしこりで、皮膚に袋の開口部の穴がある事が多く、皮膚に密着してやや硬く触れます。しこりを押して、白くて臭いものがニュルルと出てきた事がある人も多いのではないでしょうか。「脂肪のかたまり」などと呼ばれたりしますが、これは脂肪ではなく角質や皮脂、いわゆる垢です。
 からだ中どこにでもできますが、顔、背中、耳の後ろなどに出来やすい傾向があります。あまり大きくならずに自然に無くなる事もありますが、多くは放っておくと角質や皮脂は徐々に溜まっていき、少しずつ大きくなります。また、開口部より細菌が侵入して化膿する事があり、こうなると赤く腫れ上がり、痛みを伴います。

 
 悪性化することはほとんどありませんが、ごくまれに癌化したという報告もあり、中高年男性のお尻に生じたものに多いと言われています。
 治療は手術で切除をするのですが、通常は局所麻酔で日帰りで行います。開口部を含めて皮膚を切開して内容物を袋ごと摘出し、傷跡は皮膚のシワに合わせて目立たないように縫合します。袋の一部
が残ってしまうとそこからまた角質や皮脂が出て来て再発してしまうので、袋を取り切る事が重要です。
 一度化膿して炎症を起こしてしまうとこの袋がわかりづらくなってしまうため、可及的に皮膚を切開して膿を出し一度炎症を落ち着かせた後、再びできものが大きくなってきた頃に手術をする、という二度手間になってしまい、普通に手術を行った場合と比べて傷跡も劣ります。
 私が経験した一番大きな症例ですが、数十年放置した後に、後頭部にもう一つ頭がくっついているくらい大きく育ってしまったものがありました。ここまで大きくなると全身麻酔が必要で、傷跡も大きくなるので大変です。
 ある程度の大きさの粉瘤は切除をお勧めします。
2018年11月28日(水) No.873 (渡邊先生(整形外科)のコラム)

最先端の動脈瘤治療


 前回のコラムでは、長い年月をかけて体内で成長し、突然「破裂」という形で襲ってくる動脈瘤のお話を書きました。先日も、私の外来には無症状でありながら、かかりつけのクリニックで行われた腹部エコー検査で発見された腹部大動脈瘤の患者さんが来院されました。その患者さんは、以前から横になるとお腹に拍動するこぶが触れるので気になっていたとおっしゃっていました。このように腹部大動脈瘤に関してはお腹に拍動する腫瘤が触れる可能性がありますので、気になる方はチェックしてみることをお勧めします。
 今回は、動脈瘤による突然死を防ぐための治療法をご紹介したいと思います。残念ながら「薬」では一度膨らんでしまった動脈瘤の破裂を防ぐことができません。治療には手術が必要となるのですが、以前は開腹・開胸を伴う人工血管置換術しか選択肢がありませんでした。しかし、ここ10年の医学の進歩のおかげで、大きく切らずに動脈瘤を治療する「ステントグラフト内挿術」という治療法が急速に広がりつつあります。ステントグラフト治療では、足の付け根の血管から、ボールペン程の太さの「ステントグラフト」と呼ばれる特殊な人工血管を体内に挿入し、膨らんで破裂の危険のある動脈瘤を血管の内側から補強し、破裂を防ぐ治療です。この治療の最大の利点は体への負担が小さいということです。人工血管置換術を受ける場合は20〜30冂体を切らなければならないのですが、ステントグラフト内挿術の場合、足の付け根に6冂の傷で手術が可能となっています。この治療法が受けられるのはオホーツク圏では当院だけとなっており、2年前に新築移転した際に、最新式のハイブリット手術室(透視装置を備えた手術室)が完成し、ステントグラフト内挿術がより行いやすい環境となりました。


 しかしながら、ステントグラフト内挿術では治療できない場合や、手術後の再発等の問題点もあり、実際の治療の際には医師との相談が必須となります。
2018年11月28日(水) No.872 (仲澤先生(心臓血管外科)のコラム)

帯状疱疹


 今日も嶋川先生とのぞめさんは、バーザムーンのようです。
【嶋川、のぞめ】「今晩は。」
【田杉】「嶋川先生、のぞめさん、いらっしゃいませ。」
【島大】「嶋川先生いらっしゃいませ。今日も少しお聞き..
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2018年11月28日(水) No.871 (川嶋先生(皮膚科)のコラム)

女性と漢方(171)〜感染性胃腸炎と漢方薬〜


 嘔吐と下痢あるいはそのいずれかを訴えて救急外来を受診する機会も増えてきました。その多くは軽症の感染性胃腸炎で、ウイルス性胃腸炎が最も多くを占めます。ウイルス性胃腸炎や消化不良、水分の摂取過剰による下痢や嘔吐の場合には抗生剤は使用しませんが、中等度以上の脱水に必要に応じて輸液を行います。
 漢方治療で下痢や嘔吐に最も使用されているのは幾度となく紹介している『五苓散(ゴレイサン)』です。喉の渇きを訴える患者さんには特に有効です。当院は小児科も併設しており、乳幼児には『五苓散』を水に溶かして肛門から直腸の中に注入したり、坐剤にして使用したりしています。『五苓散』は特に冬場の症状に有効です。効きが悪い場合や発症して数日経過して症状が改善しない場合には『五苓散』に『小柴胡湯(ショウサイコトウ)』を加えた『柴苓湯(サイレイトウ)』を用いたりします。
 重症の脱水になると、口渇もなくなり、水様下痢とともに手足が冷えてくる場合があります。このような場合には輸液と同時に『真武湯(シンブトウ)』を服用させると効果的です。同様の症状で嘔気・嘔吐もひどい場合には『人参湯(ニンジントウ)』を併用したりもします。いずれにせよ、体力が消耗しきっているときこそ、輸液だけでなく、漢方薬の併用はかなり有効と実感しています。


 最近、漢方薬の講演会でウイルス性胃腸炎に『桂枝人参湯(ケイシニンジントウ)』がかなりの即効性があるとのお話がありました。使用法は1回目は2包で、以後1時間ごとに治るまで1包ずつ内服を続けるという手法です。ノロウイルスの場合ですと、100個以下のウイルス数で感染し、あっという間に感染が拡大してしまう状況ですので、それを抑え込むための服用の継続なのでしょう。その講演会の先生曰く、患者が途中で眠ってしまえば、効果は出ている(?)との事でした。
 私自身も『五苓散』と『桂枝人参湯』の併用は好んでよく使います。特に嘔気が強いときは「人参」が含まれた漢方薬を選択すると良い感じはします。
2018年11月28日(水) No.870 (山内先生(産婦人科)のコラム)

小児とピロリ菌(その 


 胃がんの原因となるピロリ菌を取り除く「除菌」の保険適応が2015年、慢性胃炎にも拡大され、検査や除菌を受ける人が増えています。
 「ピロリ菌が陽性で除菌のため薬を飲みました。子どもに感染していない..
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2018年11月28日(水) No.869 (秋山先生(小児科)のコラム)

インスリンで殺害!?


 先日、甘酒にインスリンを混ぜて糖尿病を患う父親を殺害したというニュースがありました。実際は一部の記者さんが間違って書かれたものもあり、何も知らない方は誤解をされたかと思います。インスリンを混ぜた甘酒..
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2018年11月28日(水) No.862 (原口先生(薬剤師)のコラム)