タイトル

手足口病


 嶋川先生とのぞめさんは、今日もバー里美のようです。
【嶋川、のぞめ】「今晩は。」
【緒詩理、里美】「いらっしゃいませ。」
【緒詩理】「嶋川先生、また今日も教えて欲しい事があるのですが。」
【..
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2013年10月04日(金) No.627 (川嶋先生(皮膚科)のコラム)

子どものアレルギー④ アトピー性皮膚炎と食物アレルギー


 子どもの食物アレルギーの多くは、乳児期にアトピー性皮膚炎(AD)として発症します。
 海外の報告では、AD児における食物アレルギーの合併は3〜6割とされています。ADにおける食物の関与は、年齢とともに少なくなってゆきます。


 最近、食物アレルギー発症について新たな説が注目されています。食物に対する感作は、皮膚のバリア機能の障害のある湿疹部位から始まる(経皮感作)という考えです。これまで母親が食べた卵や牛乳などの原因物質(アレルゲン)が、妊娠中や母乳を通して赤ちゃんが体の中に取り込むことで症状が出ると考えられてきました。そのため、子どもの食物アレルギーの発症を予防するために、母親の食事制限をすることもありました。しかしその後の研究によって、妊娠中や授乳中の母親の食事制限や離乳食の開始を遅らせることなどの措置は、アレルギー発症の予防につながらないことが明らかになってきました。
 食物アレルギーの赤ちゃんの多くは、乳児期早期から湿疹があります。湿疹による皮膚バリア機能の障害のため、容易に環境中のアレルゲンが皮膚に侵入して、アレルギー性の炎症を引き起こします。子どもを取り巻く環境中には食物アレルゲンが少なからず含まれているために、経口摂取していなくても皮膚から暴露されてしまいます。また以前から、原因となる食物が口から少量入ることで、アレルギー反応が除々に抑えられていく(耐性を獲得する)という考えがあります。バリアが障害された皮膚からの刺激が続いている一方で、母親を含めた過剰な食事制限は、経口的に得られる耐性を獲得していくという機能を失ってしまう可能性があり、食物除去をしてもいっこうによくならず、ますますアレルギーがひどくなるという皮肉な結果をもたらしていた危険性があります。
 食物アレルギーに対する食事のポイントは、「正しい診断に基づいた必要最小限の除去」ということになりますが、それに先駆けて、ステロイド外用薬などを適切に使用し湿疹をできるだけ早期に治療し、皮膚からの感作を起こりにくくすることがとても重要となります。
2013年10月04日(金) No.626 (秋山先生(小児科)のコラム)

女性と漢方(109) 〜PMS(月経前症候群)と漢方薬〜


『32歳Mさん。24歳ごろから、月経前のイライラがあった。2年前に出産して月経が再来して以来、月経3〜4日前から怒りっぽくなり、過食による体重増加、眠気と倦怠感などの症状が強くなった。最近は料理を作るのが苦痛でたまらない。PMS(月経前症候群)ということを知人から聞いて、当院に来院。』
 PMSの本質は、東洋医学的には「気滞(キタイ)」(気がスムーズに流れない状態)がベースにあることが多く、当然「イライラ感・怒りっぽい」といった精神症状が出るのですが、「気滞」により「水・血」のバランスの乱れも引き起こします。それにより、「頭痛・めまい・頭重感」や「むくみ・体重増加・尿量減少」などの症状が出現します。
 Mさんは、下半身の冷えが強く、秋口からカイロを使うそうです。また、PMSによくみられる偏頭痛もあり、軟便傾向でむくみやすいとの事でした。PMSの第一選択薬ともいえる『抑肝散加陳皮半夏(ヨクカンサンカチンピハンゲ)』を飲んでもらいましたが、一ヶ月でイライラは消失しました。三ヶ月経過してむくみが出てきたというので、『苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)』を併せて飲んでいただきました。その後、月経周期も安定し、調子は良いようです。


 「気滞」になると「うつ状態」もよく現れますが、Mさんの場合のキーワードは「料理を作る気がしない」でした。実は「うつ状態」を見極めるポイントで「日頃できていたことができなくなる」という点は大変重要で、Mさんの『家事ができなくなる』は見逃してはなりません。
 PMSとは、月経の2週間ないし1週間位前からおこり、月経開始とともに消失する、周期性のある一連の身体的、および精神的症状を示す症候群(いろいろな症状の集まり)です。PMSの多彩な不定愁訴は①抑うつ気分、イライラ、怒り易い、ののしり ②頭痛、めまい、ふらつき、転倒 ③浮腫(むくみ)、体重増加、尿量減少 ④過食、眠気、倦怠感などがあります。周囲の方は、女性にはPMSという病気があるということをふまえて接してあげる気持ちも大切です。女性には男性にはない特有の病気があることを理解してあげましょう。
2013年10月04日(金) No.625 (山内先生(産婦人科)のコラム)

十月に多い病気


 暑い夏も終わり、十月は脂ののったおいしい魚やいくらなどの魚卵なども出てきて、肉や揚げ物などの摂取量も増えてくる、食欲が増す季節だと思います。これら脂物の摂取量が増えると、胆道系臓器と膵臓に負担がかか..
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2013年10月04日(金) No.624 (本間先生(内科)のコラム)

お白いと中毒1


 今、化粧品によって起こる皮膚の白いシミの副作用が話題になっています。いつまでも美しくありたいと願うのは女性の共通心理で、エジプトでは紀元前4000年の当時からもお白いが使われてきましたが、そのお白いも深刻な問題を引き起こすことがありました。
 現在のお白いは亜鉛華や二酸化チタンが原料になっているのでまず安心ですが、昔は鉛が原料の鉛白が使われていて、日本ではこの鉛白からできる白い粉をヘチマ水で練り伸ばし顔に塗る化粧法が大ヒットしていました。それを使って毎日厚化粧をする歌舞伎役者や遊女たちが、鉛中毒で命を落としていたのです。


 ときには授乳させる母親のお白いが原因で、乳児が脳膜炎にかかるケースで問題になった事もあったそうです。
 鉛には、主に血管系に作用する強い毒性があって、貧血、動脈硬化、高血圧などを引き起こします。その他にも皮膚が灰色に変色し、歯肉が青黒く腫れたり、何となく疲れやすくなったり、食欲が進まず吐き気をもよおす事もあります。また、血管や腸管を痙攣させ痛みを起こす鉛疝通はギリシャ時代から知られており、神経が麻痺して鉛毒脳症を起こす事もあります。
 鉛が原因で中毒を起こすのはお白いだけではなく、中世のヨーロッパでは鉛が水道管として使われていたり、ワインを愛飲した歴代のローマ皇帝は鉛のジョッキで飲む習慣があり、知らず知らずのうちに鉛が体内に入り込んでいました。
 水道管とジョッキの相乗効果でローマ皇帝たちは痛風や不眠症、精神異常などの症状に悩まされ、それが冷静な判断を失わせたと考えられています。中世以降も水道の鉛管が原因となった鉛中毒がヨーロッパの各都市で発生した記録が残っているそうです。
 次回は最近の鉛の状況や鉛に名前は似ていますが、人間にとって必要な金属「亜鉛」についてもお話しする予定です。
2013年10月04日(金) No.623 (原口先生(薬剤師)のコラム)