タイトル

新薬


【里美、緒詩理】「嶋川先生、のぞめさん、今晩は」
【嶋川、のぞめ】「今晩は。」
【緒詩理】「嶋川先生、病院で治験というのを行っていることがあると聞いたことがあるのですが、どういう事でしょうか?」
2012年04月27日(金) No.541 (川嶋先生(皮膚科)のコラム)

子どもの予防接種 B型肝炎ワクチン②


 現在、日本で行われているB型肝炎ワクチン接種の適応は、
①家族内(とくにパートナー)に、B型肝炎ウイルス(HBV)キャリアがいる場合
②医療従事者
③HBVキャリアの母親から出生した新生児(前回述べました)
④HBV抗原陽性の血液による汚染事故後の肝炎発症予防、の4つです。
 HBe抗原陽性血の汚染による場合と母子感染予防措置は健康保険の適応となりますが、それ以外のB型肝炎予防目的でのワクチン接種は自費となります。
(肝炎予防目的でのワクチンの接種方法)
 通常、0・5mlを4週間間隔で2回、さらに20〜24週後に1回、皮下または筋肉内に注射します(10歳未満は0・25mlを使用)。抗体陽性率は92・4〜96・3%ときわめて良好です。
(血液の汚染事故の対応)
 HBs抗原・抗体陰性者にHBVを含む血液や体液による汚染事故(針刺し事故など)が起こった場合、事故後なるべく早く(遅くとも48時間以内)にHB免疫グロブリンを投与し、さらにウイルス量が多いと予測される場合(HBe抗原陽性の時など)は、ワクチン接種を併用(直後、1ヵ月、3ヵ月後の3回接種)します。


(付)A型肝炎ウイルスワクチン
 A型肝炎の頻度は、各国の衛生状態と密接に関連しています。発展途上国においても衛生環境の向上に伴い発生率はいくらか減少しつつあるようですが、それでもいまだに世界中で年間140万人の患者数が報告されています。先進国では抗体を持っている人の割合は低く、日本から海外特に発展途上国に赴任する場合は、ワクチン接種が必要となります。
0・5mlを2〜4週間隔で2回、長期間抗体を維持させるためには24週後に3回目の接種をします。急ぐ場合は、0・2週の2回の接種で十分とされています。
 A・B肝炎ウイルスワクチンは不活化のワクチンで、ともに安全性の高いワクチンであり、重篤な副作用の報告はありません。
2012年04月27日(金) No.540 (秋山先生(小児科)のコラム)

女性と漢方(92) 〜易疲労感と便秘〜


『36歳Mさん。子供の頃から疲れやすいが、最近特にひどい。夜に出かけたりすると翌日はとてもつらい。手足はいつも冷たく、寒いと皮膚が真っ白になる。内科でいろいろ検査を受けたが特に異常はなし。子供の頃から便秘で下剤を服用しているが、非常にお腹がはる。不眠で睡眠導入薬を服用しており、肩こり・頭痛で時々鎮痛剤も使用する。口の渇き、多汗、身体のほてりなどもある。漢方薬を試したい希望で来院。』
 Mさんに食事について聞くと「朝・昼はあまり食べられない。夜はたくさん食事を取り、お菓子も食べている。」という状態であったため、規則正しい食事について指導し、まず胃腸の機能を高めるため、『六君子湯(リックンシトウ)』を処方しました。


 一ヶ月後、便秘が改善し、お腹の張りも良くなったとの事で、下剤は最近使用していない様子でした。
 さらに薬を続けてもらい2ヶ月後、睡眠導入薬を使用しても夜中目が覚めて、少しうつ気味だというので『香蘇散(コウソサン)』を併せて処方しました。翌月、お腹のガスが出て、とても気分が良く、朝のだるさが少し軽くなったとの事で、外来に来られたMさんの顔の表情が今までと違って元気そうでした。いつもは午前中ボーッとしていたのが『香蘇散』を飲むようになってからかなり改善したようです。
 『六君子湯』は単なる胃薬ではない点は以前の号でもお話しましたが、さらに不眠やうつを目標に『香蘇散』を合わせたことにより、気剤(「気」の異常に対する薬)としての効果も増強したと思われます。この2種類の漢方薬の合方は有名で、パニック障害にも有効なことも知られています。
 ちなみにMさんは夜のお菓子はやっと止められ、朝は果物を食べるようになったそうで、診察室に入ってきた姿は別人のように生き生きとしていたのが印象的でした。夜のお菓子好きな私にとってはMさんをお手本としたいところです。
2012年04月27日(金) No.539 (山内先生(産婦人科)のコラム)

腹痛について(前編)


 消化器内科で最も多い訴えである腹痛について、今回コラムを書いてみようと思います。腹痛に関しては、1回のコラムでは書ききれないため、3回に分けさせて頂きます。
 まず腹痛には大きく分けて2パターンの痛..
2012年04月27日(金) No.538 (本間先生(内科)のコラム)

胃潰瘍と夏目漱石と胃腸薬


 文豪や作家に多そうな病気は?と言えば、胃腸障害!と答える方も少なくはないのではないでしょうか。悩んで悩み続けてすばらしい作品を生み出す作家にとってのストレスは、いかほどの事かと思われます。かの文豪、..
2012年04月27日(金) No.537 (原口先生(薬剤師)のコラム)

脱毛症


 今日は、嶋川先生はバー里美さんのようです。
【里美】「嶋川先生、のぞめさんいらっしゃいませ。」
【嶋川、のぞめ】「里美さん、緒詩理ちゃん今晩は。」
【緒詩理】「嶋川先生、少し教えて欲しいことが..
2012年04月04日(水) No.536 (川嶋先生(皮膚科)のコラム)

子どもの予防接種 B型肝炎ワクチン①


 急性肝炎を来すウイルスは、A〜E型の5種類の肝炎ウイルスの他に、G型、サイトメガロ、EBウイルスなどが知られています。このうち感染予防のためワクチンが使用されているのは、A型とB型のみです。B型肝炎ウイルス(HBV)による感染防止の目的は、持続感染者(キャリア)の発生を防止し、HBVキャリア状態から発症する肝硬変、肝がんをなくすことです。キャリアとなる主な感染経路は、お産による母親から新生児への垂直感染(母子感染)と考えられており、この母子感染の予防が最も重要なこととなります。


(ワクチンによる母子感染防止対策)
 母子感染率は、母親のHBe抗原陽性・陰性によって大きな差があります。陽性の場合90%の赤ちゃんが感染し、高率にキャリアとなります。HBe抗体陽性の場合は一過性の感染が6〜8%におこります。1985年から全国の妊婦のHB抗原検査が始まり、1986年からHBe抗原陽性妊婦から出生した赤ちゃんのみを対象にした予防措置が行われました。さらに1995年からは、HBeのみならずHB抗原陽性のすべての母親から出生した新生児に対して予防措置が取られるようになっています。近年、日本における妊婦のHBs抗原の陽性率は0.3〜0.5%程度に減少しているようですが、児への感染防御のためすみやかに以下の対策がとられています。
 方法は、図に示すようにHBヒト免疫グロブリンを2回とワクチンを3回投与します。生後6ヵ月にHBs抗原、抗体をチェックし、抗体が陰性の場合HBワクチンの追加接種をします。
 この対策によって、母子感染による新生児のHBVキャリア率は約10分の1に減少しました。顕著な効果といえますが、予防不成功例が10%くらいみられています。その原因として、出生時にすでに感染が認められる場合(胎内感染)、HBワクチン不応例などがあるようですが、多くは予防措置がきちんと行われていないことに起因しているようです。確実な実施が望まれています。
2012年04月04日(水) No.535 (秋山先生(小児科)のコラム)

女性と漢方(91) 〜水毒と片頭痛〜


 『48歳Sさん。十代からの片頭痛?との事で、閉経後から一ヶ月に一回の割合で嘔吐を伴う激しい頭痛発作が出現し、近医の病院にて入院、精査したが、異常所見なしということで来院。』
 Sさんは確かにほぼ閉経に近い状態で、頭痛・吐き気に関しては、前医で片頭痛薬・制吐剤が処方されていましたのでそちらを継続してもらい、めまいに対して『半夏白朮天麻湯(ハンゲビャクジュツテンマトウ)』を始めてもらいました。その後、めまいはありませんでしたが、隔月で非常に激しい片頭痛発作がみられるようになり、片頭痛の漢方としては定番の『呉茱萸湯(ゴシュウトウ)』を処方しました。飲むと、胃のあたりが傷むため中止してもらいましたが、何度かお話している中で、本人が水分を取りすぎると吐き気がひどく、頭痛発作が起こりやすいし、元々汗が出にくいと言うので、「水毒(スイドク)」(以前も紹介)に注目して『五苓散(ゴレイサン)』を飲んでもらうことにしました。これが一番効いたようで、片頭痛の発作までもおさまり、吐き気も出なくなりました。


 『五苓散』は以前の号で「二日酔いの頭痛」に有効なことはお話しましたが、基本的には「裏熱(リネツ)」(身体の内部に熱がこもる)に使う薬です。Sさんも「裏熱」の症状がある場合、『呉茱萸湯』は逆に不都合なことが起こりやすい可能性があります。体質的には夏場に調子が悪い方が多いので、本人はあまり夏は水分を取らないとお話していました。
 このように、水分が身体に偏在することで、吐き気を生み、結果的に片頭痛を誘発するという東洋医学的診断になるわけですが、「水毒」の人は夏場に悪化する傾向があり、秋頃から症状が少し良くなる人もいらっしゃいます。Sさんも昨年の秋からは、手足の冷えが気になるというので、現在は「冷え」を主治する漢方薬に切り替えています。春先からは『五苓散』がまた必要になってくるかもしれませんね。
2012年04月04日(水) No.534 (山内先生(産婦人科)のコラム)

胸のつかえ感


 水分をとったり食事をしている際に、毎回のように胸のつかえ感がある方はいらっしゃいませんか?もしそのような症状がある際には、次のような病気が潜んでいる可能性があります。
①食道腫瘍〜食道は、飲..
2012年04月04日(水) No.533 (本間先生(内科)のコラム)

与謝野晶子と高血圧とヘビ毒!?


 かの有名な歌人の与謝野晶子は晩年高血圧に悩まされていました。 1940年の4月に旅行から帰ってきた晶子は脳溢血で倒れ左半身不随となり、1942年に狭心症による尿毒症を併発し、目覚めることなく64才で他界しました。
 脳溢血(脳出血)の原因の主なものとして挙げられるのが、高血圧、動脈硬化症などです。いずれも加齢によって起きていく現象ですが、年配の人に限らず遺伝性のものもあります。普通、両親ともに高血圧であるときはその子供の半数が、片親が高血圧なら20%くらいが高血圧症になるとも言われています。
 晶子の高血圧は、おそらくは親から引き継がれた情熱的な体質と職業上のストレスが合わさったのが原因とも考えられます。
 高血圧症は、遺伝、塩分の取りすぎ、喫煙、肥満、ストレスなどに影響され、原因が一つに決められない場合が多く、こうした生活習慣がカギを握っている事は明らかです。
 高血圧症の発症のメカニズムを簡単にいえば、心臓の心拍数が増えて血液量が増し、その状態に交感神経が興奮して末梢血管の抵抗性が高まることに由来します。
 それなら単純に心拍数を減らし、交感神経の興奮を抑えればいいのでは?と考えますが、心拍数を減らしたり血管を拡張するスイッチのすぐ横には、その逆の作用のスイッチも併設していて血圧の上下を調節しているため、下げるだけと言うのは難しかったのですが、今ではそれを選択して下げていく薬が開発されています。


 また、体内のナトリウム量が過剰になると、体液が増え血圧が上がるので、それをコントロールすることで血圧を下げる事が出来ます。
 アメリカ、スクイブ社のM・A・オンデッティは、ある種のヘビの毒にナトリウム排泄させるための作用があるとの説を耳にして薬を開発しましたが、当初は期待通りの効果を出してくれませんでした。そこから彼らは、さらに研究を進め苦労の末、新しい降圧剤のACE阻害薬「カプトプリル」という薬を創り上げました。この薬は血管の収縮を減らし、腎臓でのナトリウム再吸収を低下させるなどの優れた降圧作用を持つ事が証明されており、今ではそこから更に進化した良い薬がたくさん開発されて多くの方に処方されています。
2012年04月04日(水) No.532 (原口先生(薬剤師)のコラム)