タイトル

リンゴ病


【嶋川】「里美さん、今晩は」
【里美】「嶋川先生今晩は。丁度良かった。緒詩理ちゃんが先生に聞きたいことがあるそうですよ。」
【嶋川】「緒詩理ちゃん、どうしましたか?私で答えられることだったらいいで..
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2010年12月29日(水) No.461 (川嶋先生(皮膚科)のコラム)

子どもの予防接種  2種混合ワクチン(DT)


2種混合ワクチンは、破傷風、ジフテリアのトキソイドが入ったもので、小学校6年生で1回接種します。熱を出すことはまずありませんが、3種の場合と同じように、接種後2〜3日で接種部位がかなり腫れてしまうことが3割くらいにみられます。多くはなにもしないで治りますが、ひどい場合は湿布をします。
破傷風、ジフテリアの患者報告数を図に示します。ジフテリアは、日本では近年みられていませんがまだ欧米でも報告例があり、ワクチン接種率が低下するとまだ流行する可能性があります。破傷風は毎年100人前後が報告されています。年齢は、中、高年とくに70歳以上が圧倒的に多くなっています。いまだに農作業、土木作業、交通事故などで受傷したときにかかる危険があります。このため乳幼児期の3種混合ワクチンだけでなく、小6の2種混合ワクチンもしっかり接種しておく必要があります。抗体を上げておくことで、万一受傷した場合でも、破傷風トキソイドの単独接種を追加するだけで破傷風発病の危険から逃れることができます。


【DT時に百日咳ワクチンを追加】
最近、3種混合ワクチンを接種した人の百日咳抗体価の低下による成人の百日咳が急増していることが問題視されています。欧米では、すでに10歳以上で百日咳ワクチンを追加接種する国が増えてきています。
日本でも厚労省研究班は「11〜12歳で接種する2種混合ワクチンに百日咳も加えるなど、追加接種の必要がある」ことを指摘しています。近い将来(たぶん来年?)百日咳の抗原量を減量した3種混合ワクチンを現在の2種混合ワクチンに代わって小学校6年生に接種することになります。この数年の2種混合ワクチンの接種率は、残念ながら70%前後にとどまっています。百日咳が加えられた新しい3種混合ワクチンになった場合、さらに積極的な接種が強く望まれます。
2010年12月29日(水) No.460 (秋山先生(小児科)のコラム)

女性と漢方(76) 〜カゼのひき始めの漢方薬〜


今回は、寒さも本格的になっている時期ですので、カゼに対する漢方医学的対応の方法に関して、以前にもお話した『麻黄湯(マオウトウ)』『桂枝湯(ケイシトウ)』について改めてこのお薬の違いと使い分けを説明した..
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2010年12月29日(水) No.459 (山内先生(産婦人科)のコラム)

アルコールの飲みすぎに注意!(後編)(前回コラムの続き)


③胃&十二指腸〜胃と十二指腸は飲酒により粘膜が障害され、炎症や潰瘍を起こしやすくなります。食道癌と同様に特に飲酒の頻度が多い方や、アルコール度数が高いお酒を好む方の方が起こりやすくなります。お酒..
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2010年12月29日(水) No.458 (本間先生(内科)のコラム)

抗生物質と多剤耐性菌1


1941年にフレミングが「ペニシリン」を発見した事は前回号でお話しましたが、実はその瞬間から耐性菌(薬が効きづらい、または効かない菌)の問題も生まれてきたのです。
もともと抗生物質は細菌の細胞膜や細胞壁を破壊したり、RNAなどに働き細菌の増殖を止めることによって、細菌を死滅させて感染の拡大や増悪を防ぐ作用の薬です。


「風邪をひいたら抗生物質を飲めばすぐ治るから」と間違った考えを持っている方はいませんか?そういう方が耐性菌を作っている原因になっているかもしれませんよ。なぜ?と思われている方も多いでしょう。まず、一般に言われている風邪症候群はウイルス感染によるものも多く(80〜90%)、前述の抗生物質は細菌には効きますが、ウイルスには効果を発揮しません。ペニシリンを例に挙げて説明しますと、新しく菌が増殖しようとする細胞壁の合成を阻害して菌を死滅させる働きの薬なのですが、細菌には細胞壁がありますが、ウイルスには無いため薬が効かないのです。つまり細菌とウイルスでは全く形が違うので抗生物質は効かないのです。ではなぜお医者さんは風邪の時に抗生物質を出してくれることがあるのでしょう?それは風邪の中でも肺炎球菌やインフルエンザ菌(インフルエンザウイルスとは別)、緑膿菌、マイコプラズマなどの抗生物質が効く細菌等による感染の場合やウイルス感染から細菌感染へと、重篤な肺炎などを起こす2次感染などを予防するためなどの目的に処方されることが多いようです。ここで多剤耐性菌を作らないために一番重要なのが、症状が治ったからと自己判断で勝手に薬を止めたりしない事が大切なのです。
必ず、お医者さんに言われた通りに薬を服用して下さい。
自分の為だけではなく大切な人の為に、また未来の子供たちの為に…。
それはなぜかについてや今後の展望については次回号でお話します。
2010年12月29日(水) No.457 (原口先生(薬剤師)のコラム)

乾燥肌


嶋川先生、今日は札幌に出張中の様子で、北海道大学の近くの内竹というバーに向かっているようです。
【嶋川】「今晩は。」
【内竹】「嶋川先生、今晩は。」
【田柴】「嶋川先生、お久しぶりですね。最近は..
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2010年12月02日(木) No.456 (川嶋先生(皮膚科)のコラム)

子どもの予防接種 三種混合ワクチン(DPT)その②


5月3日、読売新聞の一面トップに「百日ぜき・免疫不全」という標題で次のような記事が掲載されました。
「三種混合ワクチンは、生後3ヶ月〜7歳に計4回接種する。これによって、百日咳の免疫は一生、持続すると考..
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2010年12月02日(木) No.455 (秋山先生(小児科)のコラム)

女性と漢方(75) 〜耐えるのは美徳?〜


『38歳Nさん。診察室に入るや、ほとんど表情を変えずに、きちんと座って私をまっすぐ見据えていました。とそのうち、みるみるNさんの目に涙が大きくふくらみ、アイラインとマスカラで強調した目から、大粒の涙が頬をつたって流れました。よく見ると、軽く唇を開いて、声を出さないで歯をくいしばって泣いているのです。このままではどうしていいか見当がつかないので、気を取り直してわが本来の医者の姿に戻り、いくつかの質問をしてみましたが、最低限しかしゃべりません。完全に事情が分かったわけではありませんが、とても大変な状況にあるのは確かなようでした。』


患者さんが目の前でポロポロと涙を流して泣いたときは、まずは『甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)』を処方することにしています。たいていの人は泣く行為自体をかなりこらえているでしょうし、Nさんのように声を出さずに歯をくいしばって耐えているには相当にキツイはずです。「かわいそうに」と同情する位しかないのですが、そこは漢方薬の出番で、『抑肝散加陳皮半夏(ヨクカンサンカチンピハンゲ)』も一緒に飲んでもらうことにしました。『抑肝散加陳皮半夏』はいろいろな患者さんに飲んでもらいましたが、一人でじっと殻に閉じこもって、自分一人で大変な状況に立ち向かっているような人たちに効くようです。
Nさんは、夫の暴力と子供のことで悩んでいたようでした。日本人は「耐えるのが美徳」という考え方が根強くあります。一人で全部背負って解決するまで耐え忍ぶようなタイプの方に『抑肝散加陳皮半夏』を飲んでもらうと、少しずつ気が楽になって口に出して助けを呼びやすくなるような気持ちにさせる不思議な薬です。こういうことは、多分そういう状況なのだろうと推測して飲んでもらうしかないのですが、実際に効くときには、はたから見ていてもわかりますから「なんと不思議でありがたい薬なのだろう」と新鮮に驚いてしまいます。
すっかり同情してしまって、Nさんに『甘麦大棗湯』と『抑肝散加陳皮半夏』を二週間分処方しました。どうしたらよいかは答えてあげられませんでしたが、話くらいは短い診療時間でも聞いてあげられると思ったからです。
2010年12月02日(木) No.454 (山内先生(産婦人科)のコラム)

アルコールの飲みすぎに注意!(前編)


これからクリスマス、忘年会、正月、新年会とお酒を飲む機会がどうしても増える季節がやってきます。飲みすぎは良くないことは誰もがわかっていますが、今回と次回のコラムで医学的にどうして飲みすぎは良くないのか..
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2010年12月02日(木) No.453 (本間先生(内科)のコラム)

薬とその歴史5


19世紀後半には外科学も急速に発達し、エーテルや笑気ガス、クロロホルムなどの気体の研究が進み、それまでの麻薬で行う麻酔では出来なかった無痛手術へと近づいて行きました。しかし、その頃は手術に成功しても術後に感染症を起こして死亡する例が後を絶たず細菌感染などに微生物が関与していることが次第に明らかになってきて、イギリス人外科医のリスターは消毒を行うことによって術後の感染症を激減させることに成功しました。


そのリスターが参考にしていたのはフランス人細菌学者のルイ・パストゥールの論文でした。その他にもドイツ人のロベルト・コッホが結核菌を発見するなど、微生物の姿が次第に明らかになっていったのです。その頃日本でも北里柴三郎が「破傷風菌」を、志賀潔が「赤痢菌」を、野口英世が「梅毒スピロヘータ」などの分離培養に次々と成功していました。
菌が起こす病気や、どんな菌なのかは次々と明らかにされていったのですが、今後の問題はそれを治療する薬についてと言うことになります。それについては1941年にアレキサンダー・フレミングがブドウ球菌の研究中に偶然付着した「青カビ」の中から、その後多くの人類の命を救うこととなった、画期的な薬「抗生物質のペニシリン」を発見したのです。セルマン・ワックスマンによって発見された結核治療の「ストレプトマイシン」など、以後も多くの抗生物質が発見、開発されてきました。
人類が誕生してからずっと関わってきた毒と薬の歴史の中で、実際に薬効が化学的に説明できる様な医薬品が登場したのは、わずかこの半世紀ぐらいの間といってもいいくらいなのです。
次回は抗生物質と多剤耐性菌についてお話したいと思います。
2010年12月02日(木) No.452 (原口先生(薬剤師)のコラム)