タイトル

第28話/在原業平も性感染症にかかった?


江戸川柳に、「業平のカサをかかぬも不思議なり」という句があります。業平とは、平安時代の歌人で、希代のプレイボーイ「在原業平」のこと。カサ(瘡)とは、この場合性感染症のことです。すなわち、あれほど多数の..
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2005年12月10日(土) No.168 (古屋先生(泌尿器科)のコラム〜ドクトル・フルヤの知って得する泌尿器科講座〜)

ソフトサイン〜母乳とくすり〜


母乳を飲ませているお母さんから、市販のかぜ薬を飲んでよいかどうか質問されることがよくあります。また授乳中ということで医師から薬を全く処方されない場合や、薬を飲んでいるので母乳を与えられないもの、とかってに思い込んで中止しているケースもみられます。授乳中のお母さんの薬の服用に関して、これは?と思うことがいろいろみられます。とくに、母乳をやめる必要がないのに中断してしまうことが多いようです。一時的にしろ母乳を中止することがきっかけになり、母乳から人工栄養になってしまうこともあります。
お母さんが服用した薬は、程度の差はありますが母乳中に出ます。しかし母乳中に移行する量は非常に少なく、ほとんどの薬が母親の飲んだ量の1%未満であるといわれています。日常、医薬品として使われる薬の大部分は、ごく少量のみが母乳中に出てゆくだけですので、赤ちゃんに影響を与えることはなく、たとえば抗生物質にしてもその可能性はまずありません。

しかし一般に使用される薬剤については大丈夫だと考えて良さそうですが、ごく一部ですが母乳を飲ませている間は、服用してはいけない薬があります。アメリカ小児科学会の薬物委員会は、授乳中の薬の安全性について、これまでに発表された数多くの論文を検討し、数年毎に報告しています。それによると、授乳中の絶対禁忌として、「抗癌剤」「免疫抑制剤」「放射線医薬品」などをあげています。そのほか、一部の抗生物質を含め、授乳中に注意したほうがよい薬をいくつか指摘しています。しかしこれらは短期間の服用なら問題はないものと考えて良さそうです。抗てんかん薬、向精神薬などの神経系に作用する薬剤の長期にわたる服用は注意が必要ですが、これも短期間なら差し支えないでしょう。抗甲状腺剤も授乳中安全に飲める薬があります。
特殊な薬を除いて、一般に使用される薬剤、特にかぜ薬や抗生物質などの服用は、赤ちゃんに影響を及ぼすことはありません。授乳中だからといって、薬を飲むことにあまり神経質になる必要はないわけですが、一応かかりつけの医師に相談してみることが賢明です。
それでも疑問が残る場合は小児科医に相談してみてください。
2005年12月10日(土) No.167 (秋山先生(小児科)のコラム)

マンゴーと銀杏による皮膚炎


今回の主人公は、泉谷真由利さん(30才)。
美しい顔立ちを縁取るセミロングの髪が女らしく、スラリとしたプロポーションでセンスの良い洋服を着こなし、その上仕事も出来るという、まさに才色兼備を地で行く『いい女』医師なのであります。まるで非の打ち所もないような真由利さんですが、実は知る人ぞ知る大酒豪!!先日も酔っ払って記憶を無くし、なんと足の小指の爪が剥がれた事に全く気付かず、翌朝まで爆睡していたツワモノです。
こんなチャーミング(!?)な真由利さん…なぜか彼氏のいない歴1年。最近では「女を捨てて仕事に生きるわ」と豪語しているとか。
さて、今年の夏は果物の『マンゴー』が流行し、トレンドアイテムは必ず押さえておきたい真由利さんは、熟した美味しいマンゴーに舌鼓を打ったのですが、翌日になって唇の全周に水ぶくれが沢山出来てビックリ!「これは、学生時代に習った口唇ヘルペスかも」と思い、ウイルスを抑える薬を塗ったのになかなか治りませんでした。「キスする相手もいないし、まっいっかぁ」と寂しい夏を過した真由利さん。秋になってもデートの誘いも無く、ある日一人ぶらりと銀杏拾いに出掛けました。ところが、その次の日…顔中が腫れ、耳も腫れ、全身にも小さい湿疹が一面に出来てきたのです。


一体、なぜ?
マンゴーは500種類ほどありますが、食用にされるものはMangifera indicaの1種類のみです。マンゴーはウルシ科の植物で、ウルシかぶれを起こす人がマンゴーの皮や果肉に触れるとほとんどの人が皮膚炎を生じます。口唇ヘルペスの場合は多くは絵1のように片側に限局性に小さい水ぶくれが集まってできます。マンゴーなどのかぶれによるものは絵2のように唇全体に水ぶくれが生じます。ヘルペスの場合は抗ウィルスの外用や内服で、かぶれの場合はステロイド外用剤で治療します。
銀杏は銀杏果肉の中に含まれるginkgolic acidがうるしの中に含まれるウルシオールと似ている為、やはりウルシかぶれを起こす人が銀杏に触れるとアレルギー性のかぶれを起こしひどいときには全身に広がります。通常、食用とする胚乳中にはかぶれの原因物質(ginkgolic acid)は含まれていませんのでご安心を。
すっかり湿疹も治り、いつもの美貌でバリバリ仕事もこなし、夜は夜で豪快に飲みまくる真由利さん。クリスマスまでにイヴの夜を一緒に過ごす彼氏が見つかるでしょうか…
(物語部分は全てフィクションです)
2005年12月10日(土) No.166 (国分先生(皮膚科)のコラム)

女性と漢方15〜不快な汗〜


前回まで「気の異常」に関わる話をしてきましたが、今回より様々な症例を紹介しながら、漢方薬の妙について述べましょう。さて、今回の患者さんは、「汗」がキーワードです。
『58歳、Fさん、女性。やや肥満。体全体の熱感、じっとりとした汗が不快でたまらないとの事で来院。』
この方は、「むくみ」もありました。「むくみ」というと『水毒』(以前の号で確認を)が思い浮かびますね。『水毒』は基本的には「水」が余っているところと足りないところのアンバランスでしたね。それを見分けるには「口の渇き」ですが、Fさんはありませんでした。となると、「水の偏在」なくて「水が余っている」イメージなのです。しかも熱感もあります。水が余っている箇所には熱はこもりやすいのです。
私は越婢加朮湯[エッピカジュツトウ]を処方しました。飲み始めてすぐに尿の量が増え、全身のむくんだ感じがとれて、熱感も徐々に改善したとの事でした。
Fさんの肌をさわるとジトーッとした湿った感じなんですね。つまり、水が「表」(以前の号で確認を)に余っている状態ですから、この余った水を捨ててやればいいのです。
「たまったものは捨てる」という理屈は分かりやすいですよね。

そこで「表」の水を「裏」に引き込む生薬を選んだのです。麻黄[マオウ]と石膏[セッコウ](以前の号で確認を)の組み合わせです。これは強制的に排水してくれて、石膏には「冷やす」作用もあるのでFさんには一石二鳥でした。でも強力な薬なら、胃を荒らすのでは?と思う方へ。ご心配なく、ちゃんとこの薬には胃を守る生薬も含まれていますから。比較的長期間飲まれても胃の負担は少ないです。
あれ?麻黄は桂枝[ケイシ]との組み合わせで「発汗作用」あるのでは?と思った方?このシリーズを熟読してますねえ。そうなんです。麻黄は基本的に「水」を外へ捨てる生薬なのですが、「表」に汗として捨てるときは桂枝と、「裏」(体内)に捨てる(尿など)ときは石膏と組むというように生薬でも仕事によって相手を選ぶのです。人でもそうですね。いい仕事するときは、組む相手が大切です。
2005年12月10日(土) No.165 (山内先生(産婦人科)のコラム)

薬とアルコール(忘年会に向けて)


年末年始でお酒を飲む機会も多くなると思いますので、今回はお茶の話を一時お休みして、薬とアルコールについてのお話をします。
昔からアルコールは神に捧げる「聖なる水」として、また「百薬の長」として愛飲さ..
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2005年12月10日(土) No.164 (原口先生(薬剤師)のコラム)