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第20話/膀胱炎は膀胱の風邪ひき


女性にとっては、「膀胱炎は膀胱の風邪ひき」と言われるくらい、比較的ありふれた病気です。しかも、1年に数回、また数年毎に繰り返しかかる女性も少なくありません。
膀胱炎という病気は、大腸菌などの細菌が尿道から膀胱に入って、膀胱粘膜に感染し、炎症を起こすものです。細菌は、目には見えませんが、誰でも尿道の周りや肛門の周りに常に存在しています。1日に数回お風呂へ入って清潔にしても、この細菌がいなくなるわけではありません。ですから、外陰部を清潔にするのは良いことですが、清潔にしたからといって膀胱炎にかからないという保証はありません。

米国泌尿器科医ガーランドは、「女性が最初にかかる膀胱炎の7〜8割は、セックスの初体験に起こっている。」と報告しています。いわゆるハネムーン膀胱炎です。セックスによって、細菌が膀胱内に侵入しやすくなるからです。ちなみに、セックス経験のない修道女の膀胱炎の発症頻度は極めて少ないと報告されています。しかし、セックスだけが原因でなく、体を冷やした時や風邪をひいた時、トイレを我慢した時に、膀胱炎に罹る割合が高いようです。
症状は、頻尿と排尿痛です。尿の混濁が認められますが、これは尿の中に細菌とそれを貪食する白血球が多数出現して、尿が汚れるためです。時に尿が赤い血尿になることもあります。糖尿病の場合は、尿中の糖が細菌の栄養源になるため、炎症が悪化し、症状が重症になることがあります。ときに、細菌が膀胱から腎臓に逆流して腎盂腎炎を発症し高熱が起こります。治療は、数日間抗菌剤を服用すると、大部分の人は簡単に治ります。
男性には膀胱炎はほとんど起きません。それで、男性の膀胱炎の場合は要注意。というのは膀胱癌や膀胱結石など、他の重大な病気が隠れていることが多いからです。
2005年04月10日(日) No.129 (古屋先生(泌尿器科)のコラム〜ドクトル・フルヤの知って得する泌尿器科講座〜)

ソフトサイン〜赤ちゃんの授乳(生後1ヶ月と3ヶ月の哺乳)


赤ちゃんは、生まれた時からおっぱいを飲む能力を備えていますが、もっと前からお母さんのお腹の中にいるときから、その準備をしています。
胎児を観察しますと、胎齢18週頃から呼吸様運動がみられ、羊水をさかんに飲み込んでいる様子がうかがえます。かなり早い時期から哺乳の準備をしているわけです。さらに満期近くになると、指すいをしている動作までみられます。まれですが、生まれた時に指すいによる手指のただれ、水泡までみられる赤ちゃん(sucking blister)もいるくらいです。

しかし出生時スムーズに哺乳できるのは、在胎35週以降に生まれた赤ちゃんであり、それ以前に生まれた児は、十分にお口からおっぱいを飲むことはできません。
しかしどんなに早く生まれた赤ちゃんでも、不思議にこの週数になると吸引することができるようになり、経口哺乳が可能になります。
赤ちゃんが、乳首を捉え、乳汁を吸引し、嚥下するという一連の動作は、意図的なものではなく、反射的に行われます。お乳を飲むことは大きな労力を必要とします。そのため、たとえお腹がいっぱいにならなくても、赤ちゃんはやがて飲むことに疲れて哺乳をやめ、眠ってしまいます。この一連の哺乳反射によってお乳を飲み、疲れによって哺乳を中止する、というのが生後2ヶ月までの赤ちゃんの哺乳の特徴です。しかし生後3ヶ月頃になると、自分の目でおっぱいを探し、疲れていなくても満腹感によって哺乳を中止します。おっぱいを飲む姿は同じように見えても、生まれたばかりの赤ちゃんと生後4〜5ヶ月の子では哺乳の形が全然違うわけです。前者は反射的哺乳、後者は随意的哺乳といってよいでしょう。両者をわける境が生後3ヶ月頃にあるようです。
2005年04月10日(日) No.128 (秋山先生(小児科)のコラム)

本当にあるかもしれない恐いお話(主婦マキ子続編)


先月登場した主婦マキ子さん。夫の志信(シノブ)も無事定職が見つかったのか、毎朝スーツにネクタイ姿で出掛けるようになり一安心。愛娘きんちゃんもすくすく育ち5ヶ月になりました。さて、そのきんちゃん…急に体中に直径1mm〜3mmの赤いブツブツや水ぶくれが出てきて、熱も40度まで上がり、生後3ヶ月の時にうった左上腕のBCGの跡もジュクジュクしてきました。心配になったマキ子さんは、薬剤師の資格をもつ夫シノブに相談したところ『これは多分水ボウソウだよ』と言われ、夫の競馬仲間のA医師に診てもらうことにしました。そしてA医師に『マキちゃん、これはBCGに対する過敏反応で、何も治療しなくても2週間もすれば治るよ。』と言われ安心したマキ子さんは、元々仲の良い大谷事務長にも挨拶しようと事務室へ。そしてそのドアを開けると、なんとそこには仕事に出掛けたはずの夫シノブが居るではありませんか!

スーツにネクタイ姿で、片手には3色ボールペン、もう一方の手には競馬新聞、テーブルの上には朝マキ子が心をこめて作った愛妻弁当、そして夫の目の前のTVにはグリーンチャンネルの競馬中継がファンファーレと共に映し出されてるのです。
『仕事をしているとばかり思っていたら、こんな所で遊んでいたの?いい加減にしなさあい!!』マキ子さんの怒りは当分続きそうです。
この話はまったくのフィクションです。登場人物と薬剤師・阿部忍さんとはまったく関係がありません。誤解なさらぬようお願いします。
※今回の病気
[BCG接種後の腺病性苔癬]
この病気はBCG接種から1〜数ヶ月後にBCG接種部位に赤いブツブツが出現し、それと同時に四肢や顔に1〜3?ほどの赤いブツブツや膿を持ったブツブツがたくさん出てくる病気です。40度近くの発熱を伴うことがあります。原因は結核菌に対する過敏反応の一種と考えられ、治療しなくても2週間程度で治ります。
2005年04月10日(日) No.127 (国分先生(皮膚科)のコラム)

女性と漢方7〜カゼと漢方薬(その2)〜


前回に続き、カゼのお話をします。
葛根湯[カッコントウ]はドラッグストアでも見かける位に有名な漢方薬ですし、病院でもよく処方されますね。では、なぜそんなによく使われるのでしょうか?
葛根湯に含まれ..
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2005年04月10日(日) No.126 (山内先生(産婦人科)のコラム)

コーヒーブレイク!2杯目


今回は前回お話したコーヒーの効用についてお話します。
コーヒーを飲むとリラックスと言うのは、皆さんもご存じの通りでいろいろと研究をされていますが、その香りを嗅いだだけで脳を活性化し、リラックスしたときに出る脳波(α波)が出ると杏林大学医学部精神神経科の古賀良彦教授から論文発表がありました。
ブルーマウンテン、グァテマラ、ブラジル、モカ、マンデリン、ハワイコナの6種類で実験をし、すべての豆でリラックス効果があったそうですが、その中でも特にブルーマウンテンとグァテマラが効果的だったそうです。

また、その研究で脳内の血流量を測ってみたところ、脳の情緒を安定させ気持ちを落ち着かせる部位の血流が上昇し、ラベンダーやレモンの香りに比べても強い活性力があることがわかり、深炒りの香りはリラクゼーション効果が高いのに対して、中炒りの香りは脳の活性度を高める効果があるとのことで、必要に応じて使い分けしてみてはいかがでしょうか?
コーヒーとダイエットの関係についてですが、1980年にスイスで行なわれた実験が基礎データになって、いろいろな国で研究が進められていますが、京都府立医科大学の内分泌・糖尿病・代謝内科の吉田俊秀教授がラットを使ってカフェインと肥満の実験をし、2週間カフェインを混ぜた餌を食べたラットの体重増加が1g程度だったのに対して、カフェインを与えなかった方が6.5g増加したのはカフェインの肥満抑制効果を証明しているのではと話されていたそうです。
これはコーヒーに含まれるカフェインが脂肪を分解するリパーゼという酵素を活性化し、脂肪を分解される事に起因しており、空腹時、運動前に飲むとその効果が強く表われると言われており、その詳しい作用については、まだ今も研究中とのことです。
2005年04月10日(日) No.125 (原口先生(薬剤師)のコラム)