タイトル

第7話/小便の曲線は富士山型と30秒


尿の出が悪くなる泌尿器の病気には、子供では先天的な泌尿器の奇形、大人では前立腺肥大症やガン・神経因性膀胱・尿道狭窄など多々あります。
一方で個人差がありますが、一般的に歳をとると小便が近い、小便の出が悪い、排尿時間がかかるなどの症状が知らず知らずに出てくるものです。
ですから、まだまだ年寄りとは思いたくない熟年男性たちとはいえ、自分の小便の勢いはどんなぐあいか気になるというものです。しかし実際に自分と他人の小便の勢いを比較するのは困難ですから、気になっても自分の小便の勢いが良いか悪いかは分からないでしょう。
排尿状態を知りたいとき、専門的には「尿流量検査」というのを行います。
便器に向かって普通に小便をしてもらうと、その時の排尿の状態が曲線で表されます。
これを排尿曲線と呼び、曲線の形や高さ、排尿の速度などを判定します。この時用いる特殊な機器を尿流量計といいます。

この尿流量計には、尿カップに溜まる尿の重さを経時的に測るタイプ、尿の勢いが電気抵抗を変化させることを利用して曲線を描かせるタイプなどがあります。
最近では、患者さんが自宅でも使用できる小型の機器が開発されました。
さて、正常の排尿曲線は、尿が中断する事なく一つの峰の山型曲線を示します。いわゆる「富士山型」です。
排尿困難の曲線は峰のたくさんある山型、いわゆる「大雪山連峰型」となります。排尿がなかなか終わらず、腹圧をかけるたびにチョロッと出てまたチョロッと出るため、低い峰が連なるわけです。
さて、自宅で簡単にできる小便の出方の自己判定法をお教えしましょう。
まず、小便の出始めから終わるまでの時間を腕時計で計ってください。30秒以内なら貴方は安心です。
1分以上かかるときは、泌尿器科専門医に相談した方が良いでしょう。
2004年03月10日(水) No.51 (古屋先生(泌尿器科)のコラム〜ドクトル・フルヤの知って得する泌尿器科講座〜)

高血圧のおはなし


「血圧の薬は飲み始めたら一生続けなければならないですか?」「血圧を測るといつも違うのですが…。」「血圧はいつ測ればいいですか?」よくこのような質問をされます。
高血圧は本態性と二次性に大別され、90%は本態性(原因不明)で他の病気が原因で起こる二次性高血圧はわずかですので、通常高血圧と言えば本態性高血圧を指します。
高血圧を放置した場合、脳梗塞、脳出血になりやすくなり、心臓や腎臓にも悪い影響があります。また、血圧が高くなればなるほどその程度が増します。
国民の血圧を平均2mmHg下げると脳卒中の死亡は1万人減少し麻痺等で体が不自由になる人が3、500人減らせ、循環器疾患(心臓や大血管の病気)の死亡を2万人予防できると試算されています。

血圧の正常値は上(収縮期)が130以下、下(拡張期)が85以下とされています。
上か下どちらかでも高くなれば『高血圧』となります。
血圧は常に変動しています。
測定時間、体位、周囲の環境、本人の精神状態等に大きく影響されます。現在は診察室血圧(外来血圧)で高血圧か否かの判定をしている病院が多いですが、世界あるいは日本で血圧測定の共通の条件は決まっていません。私の考えでは、血圧は3回連続して測り、その平均をとる。
時間としては起床時と夕方あるいは夕食後に測定するのが良いと思います。これからは家庭でも血圧を測り、(本当は職場でも測れるとよいのですが)その値を参考にして治療するべきと考えています。
高血圧は生活習慣病であり、塩分制限や適正な体重維持、適当な運動が重要です。血圧の薬を飲んでいても生活が改善されれば、当然薬を止める事が可能になります。
自分の血圧が大体どれくらいなのか機会ある毎に測定してみてください。
高血圧の範囲に入る事が多くなったら受診して下さい。
他の病気と同様に早期治療が大切ですから。
2004年03月10日(水) No.50 (高橋先生(内科)のコラム)

アトピー性皮膚炎の治療/第1回[外用剤]


今回は、アトピー性皮膚炎の治療に使用される外用剤について書かせて頂きます。一般的に使用されている外用剤には、.好謄蹈ぅ菱¬髪嵳淦剤J歇昇洫と鵐好謄蹈ぅ彪肋単蟶泙あります。

各種外用剤の特徴
1.ステロイド
副腎皮質ステロイドホルモンを成分とした塗り薬です。アトピー性皮膚炎の炎症を抑えるのに、今のところこれ以上有用な薬剤はありません。効果の強さがランクで分けられており、年齢・部位・症状の強さによって皮膚萎縮・毛細血管拡張・ニキビなどの副作用が出る事がありますが、色が黒くなったり、骨がもろくなったりする事はありません。
2.免疫抑制剤
新しいタイプの塗り薬です。皮膚での炎症・反応・アレルギー反応を抑える働きをします。ステロイドの副作用で特に問題になる皮膚萎縮や毛細血管拡張がなく、顔やくびにも安心して使えます。
(但し外用後紫外線に注意しなければなりません。)この薬は、これからアトピー性皮膚炎の治療の主役になるだろう外用薬です。
副作用として、皮膚の刺激感や熱感・ウィルス感染症・極めてまれですが腎障害を起こす事があると言われています。
3.保湿剤
皮膚の乾燥を防ぎ、刺激物質の進入を抑えるもので、ワセリン・ヘパリン類似物質・尿素などが一般的に使われます。肌に合わない事があり、時々カブレを起こします。と鵐好謄蹈ぅ彪肋単蟶
この薬がくせものです。殆ど炎症を抑える効果はありません。今まで安全と思われていましたが、高率でカブレを起こし、それだけでなく長年使用していると内服の消炎鎮痛剤に対してもアレルギーを起こす可能性もあり、皮膚科医の中では「使ってはいけない薬」となってきました。
今まで述べたように、どんなに効果が期待出来る薬でも副作用があります。専門医の診断のもと処方された薬を、患者さんが用法・用量を守って正しく使われる事が大切です。次回は、アトピー性皮膚炎の総合的治療について書かせて頂きたいと思います。
2004年03月10日(水) No.49 (国分先生(皮膚科)のコラム)

子宮筋腫はよくある病気


今回は本業にもどって、婦人科で最も一般的な病気のひとつ、子宮筋腫についてです。


★どんな病気?
子宮の筋肉にできる良性の腫瘍(できもの)で、女性ホルモンの影響を受けて硬いしこりになります。
20歳以上の女性の4人にひとりが持っているというデータも(でも治療が必要なのはその一部です)。主に30代、40代の病気ですが、20歳で大きな筋腫を持つ患者さんも経験があります。
50代以降は、閉経し女性ホルモンの分泌がなくなるため、筋腫はできませんし、すでに筋腫のあった人は、そのものが小さくなり治療の必要がなくなります。
★症状は?
最も重要な症状は月経量の多いことです(この症状のない場合も多いですが)。頻繁にナプキンを替えなくてはならない、血の固まりがよく出るなどは要注意。
このため貧血になっている場合があります。他に、月経痛が強い、お腹のしこりを自分で気付く、膀胱などへの圧迫症状などがあります。
★診断は?
症状を参考にして、まず内診、超音波検査。これであらかた分かりますが、貧血検査、MRIなどが役にたちます。
治療開始の目安は以下の通り。大きさが握りこぶしか、それ以上(これは医者の主観が入ります)。しょっちゅう貧血になる。不妊の原因と考えられる場合など。
★治療はどうするの?
年齢がある程度いっていて、子供を作り終わった女性であれば、子宮全摘、つまり子宮を筋腫ごと取ります。
手術方法はふたつあり、お腹を切るのと膣からやるのと。筋腫が巨大な症例や癒着がひどそうな症例以外は、当院では膣式でやっています。
子宮を取ると月経はなくなりますが、卵巣は残るので女性ホルモンの急激な変化がおこるわけではありません。若い方や妊娠希望の方は、腹式に筋腫だけを取る手術をします。
いずれの手術でも、入院期間はおよそ2週間くらいです。
薬剤(注射剤など)もあります。
でもこれだけで筋腫が治るわけではなく、サイズを小さくするものです。やめるとまた大きくなってしまいます。
手術を予定しているが、筋腫を小さくして手術をやりやすくするなどの目的で使います。
2004年03月10日(水) No.48 (浅井先生(産婦人科)のコラム)

病気で吐いてる!


先月号では、赤ちゃんは病気でなくても生理的に吐きやすいということを説明いたしましたが、今回は赤ちゃんの嘔吐が隠された病気を持っている可能性と、それをお母さんが家庭で、どのような点について注意してみたら..
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2004年03月10日(水) No.47 (上村先生(小児科)のコラム)

現在の薬剤師は


今、薬そのものを作るのは製薬会社の仕事で、薬剤師が薬自体を作るのは売っていない薬でどうしても必要な時くらいですが、それはそれで薬剤師の腕の見せ所でもあります。
その代わりと言っては何ですが、薬剤師の仕事には「情報伝達」と「薬害防止」という2大業務が加わりました。

「最近は薬局でいろいろ説明を受けるけど、面倒くさい」と言う方がいらっしゃいますが、情報開示の傾向や人権尊重の立場から、また患者さん自身の安全の為にも治療法・服用薬について知ってもらわなくてはならないと言うことからなのです。
患者さんには、一人一人異なった生活や価値観・好みがある様に同じ病気でも治療法や治療薬も違ってきます。昔は「命さえ助かれば…」と患者さんは我慢をしてきましたが、今はいかに日常生活を損なわないで治療できるかを考える時代です。
現在は慢性病が多く、患者さんが薬を飲み忘れたり、勝手に止めたり、人から薬をもらったりする人がいます。
薬には副作用がつきものですので、それを未然に防ぐため患者さんに薬に対して正しい知識を持ってもらうことも薬剤師の大切な仕事のひとつです。
一般に医療職の中で薬剤師というと「おとなしくて、クソ真面目で暗い」と言うイメージを持つ方が多いようですが、もちろんとても積極的で、ユニークで明るい薬剤師もいます。「よき友…くすし」と徒然草の中にもあるようにお知り合いに薬剤師が一人いるとなかなか便利な物です。
今度、薬局へ行かれたときは何か聞かれてみてはいかがでしょうか?
2004年03月10日(水) No.46 (原口先生(薬剤師)のコラム)

むし歯とフッ素〜北見市フッ素塗布事業対象年齢を引き下げへ〜


「フッ素」と聞くとフライパンや車の塗装など表面をコートするものというイメージがあるのではないでしょうか。

フッ素は自然界にたくさんある元素の一つで、お茶やジャガイモ、魚や牛肉、食塩に豊富に含まれており、私たちは毎日フッ素を口にしています。もともと私たち人間の骨や歯はフッ素を多く含んでいます。むかしアメリカで歯の表面にフッ素を塗るとむし歯になりにくいことが分かり、いまから60年以上前に日本でもフッ素塗布(とふ)が始まりました。
歯科医院で高濃度のフッ素を塗るとどれくらいむし歯を予防できるか?世界的にも様々な学者が研究をしていますが、おおむね20〜30%の予防率とされています。
むし歯は複雑な要素で出来てしまうので一概には言えませんが、フッ素を適切に塗ると永久歯がすべて出た人で5〜7本の歯をむし歯にしない計算になります。
北見市では1歳6ヶ月から就学前までフッ素塗布を市民を対象に行っています。以前は保健センターで行われていましたが、平成12年以降は歯科医院に委託して行う方法になりました。定期的にフッ素を塗った子供と、まったく塗らなかったり、塗った回数が少ない子供とむし歯の出来た数を比べると、むし歯の数に明らかな違いが現れます。
表1は他の地区の記録ですが、グラフの様に生まれて1歳になる前、歯が出てきてすぐにフッ素を塗ることで、さらにむし歯の数を減らすことが期待できます。北見歯科医師団では北見市と協議の上、今まで1歳6ヶ月からだったフッ素塗布事業を、今年4月より満1歳から受けられるようにしました。満1歳からフッ素を塗ることで、さらに北見市民のむし歯を減らしたいと考えています。
むし歯予防のためのフッ素にはいくつかの種類と濃度があり、歯磨き粉などに入っているフッ素は歯科医院で塗るフッ素の10分の1くらいの濃度で、その濃度の違いから歯に対する効果が違います。くわしくは6月に開催予定の『むし歯予防デー』の時にお話しできると思いますので、ぜひご家族でお越しください。
2004年03月10日(水) No.45 (北見歯科医師団のコラム)