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薬剤師の仕事


薬剤師の仕事と言えば、薬局では主に処方箋による調剤や医薬品・医療用具の販売、健康相談などで、病院では外来や院内の調剤と注射などの薬品供給や管理、患者さんのベッドサイドに行っての服薬指導の他、医療従事者への医薬品に関する情報提供など、双方とも医薬品の有効安全使用や保健衛生など、薬剤師法にある「国民の健康な生活を確保する」と言う条文に基づいています。
製薬会社の薬剤師は新薬の研究開発、行政の薬剤師は医薬品の製造、輸入許可や設備、流通、保健衛生などを指導し、医薬品卸の薬剤師は流通の品質管理や医療機関、薬局への情報提供を行なっています。

あまりご存じない方もいらっしゃると思いますが、各学校に学校医、学校歯科医がいる様に、教室内の環境検査(シックスクール等)や飲料水、プールの水質検査の他、尿検査などを行なって、生徒の健康を守っている学校薬剤師と言う仕事もあります。
また、食品、化粧品、農薬などの企業での研究や製造管理、上下水道の衛生管理など、幅広い分野で活躍しています。
薬剤師が出来る仕事として衛生検査技師、毒物劇物取扱責任者、食品衛生管理者、麻薬管理者、環境衛生指導員など15種類の資格。
薬学系大学を卒業するだけでも薬種商販売業者(薬店管理経営)、麻薬取締官、甲種危険物取扱受験資格、公害防止管理者など、13種類の資格などを取る事が出来ます。
(一部条件付きのもの有り)
平成18年度入学生より、薬剤師国家試験の受験資格は薬学系大学で医師・歯科医師・獣医師と同じく6年の修学期間が必要になる予定ですが、若者よ!是非とも薬剤師を目指してみてはいかがですか?
2004年05月10日(月) No.59 (原口先生(薬剤師)のコラム)

コーラと薬剤師


前にお話ししたとおり、昔の薬剤師はケチャップやベルモットなど、今からは想像できない物を作っていましたが、コーラも薬剤師が作ったのを皆さんはご存じですか?
昔、米国では薬局のカウンターに立ち寄り、夏の日差しでカラカラに乾いた喉や二日酔いの頭痛を治す飲み物として炭酸水を飲んで会話を楽しむなど、薬局が今の喫茶店やパーラーの様な性格も併せ持っていたようです。

そんな中、1886年米国ジョージア州の薬剤師ベンバートン氏が、当時はまだ麻薬として扱われていなかった「コカ」の成分や「コーラ」の実(カフェインの一種のコラチンを含む)から強壮剤として成分を抽出したシロップを間違って炭酸で割った事から「コカ・コーラ」が誕生しました。
ちなみに、全米に大量販売され始めた1903年からはコカ(麻薬)を使わずに製造するようになったそうです。
1912年には日本にも輸入されていたようで、高村光太郎の詩集「道程」の中にも「コカコオラ」の文字が出てきます。
「ペプシ・コーラ」は1898年ノースカロライナ州の薬剤師ブラッドハム氏が消化不良の治療薬をもとに作った物で、消化酵素の「ペプシン」と「コーラ」を合成したのが名前の由来です。
両方とも薬剤師が開発した物ですが、当時の基準は別として現在は薬としての効果は無いと考えられます。
逆に炭酸飲料は主に解熱・消炎鎮痛剤として使われるアスピリンなど一部の薬の作用を遅らせ、一定時間の効果が半分になるとの報告もありますので、薬を飲むときは出来るだけ水または白湯で服用するようにしてください。
2004年04月10日(土) No.53 (原口先生(薬剤師)のコラム)

現在の薬剤師は


今、薬そのものを作るのは製薬会社の仕事で、薬剤師が薬自体を作るのは売っていない薬でどうしても必要な時くらいですが、それはそれで薬剤師の腕の見せ所でもあります。
その代わりと言っては何ですが、薬剤師の仕事には「情報伝達」と「薬害防止」という2大業務が加わりました。

「最近は薬局でいろいろ説明を受けるけど、面倒くさい」と言う方がいらっしゃいますが、情報開示の傾向や人権尊重の立場から、また患者さん自身の安全の為にも治療法・服用薬について知ってもらわなくてはならないと言うことからなのです。
患者さんには、一人一人異なった生活や価値観・好みがある様に同じ病気でも治療法や治療薬も違ってきます。昔は「命さえ助かれば…」と患者さんは我慢をしてきましたが、今はいかに日常生活を損なわないで治療できるかを考える時代です。
現在は慢性病が多く、患者さんが薬を飲み忘れたり、勝手に止めたり、人から薬をもらったりする人がいます。
薬には副作用がつきものですので、それを未然に防ぐため患者さんに薬に対して正しい知識を持ってもらうことも薬剤師の大切な仕事のひとつです。
一般に医療職の中で薬剤師というと「おとなしくて、クソ真面目で暗い」と言うイメージを持つ方が多いようですが、もちろんとても積極的で、ユニークで明るい薬剤師もいます。「よき友…くすし」と徒然草の中にもあるようにお知り合いに薬剤師が一人いるとなかなか便利な物です。
今度、薬局へ行かれたときは何か聞かれてみてはいかがでしょうか?
2004年03月10日(水) No.46 (原口先生(薬剤師)のコラム)

薬剤師とは


薬剤師と聞いて皆さんは、どんな職業かピンとくるでしょうか?
医師は「○○のお医者さん」と会話に出てきたり「医者の不養生」と言うことわざがあるくらいですが「薬剤師」にはありません。
そこで今回は薬剤師の歴史について少しお話しします。

昔の日本では漢方医が薬を調合し「くすし」と呼ばれ医師と薬剤師が未分化の状態でした。
そのなごりなのか、東京大学では昭和32年、北海道大学では昭和39年まで、広島大学では現在でも医学部の中に薬学科があります。
欧州では早くから医師が薬を調合する習慣が無く、薬剤師が作っていました。
一説には毒殺が非常に多くて、うっかり医師に薬をもらうと一服もられてしまうかも知れなかったからとも言われています。
古代ローマ時代にはすでにヒ素・ドクニンジン・毒キノコ・トリカブトなどの毒物もありましたし、小説にもよく毒殺が登場します。ただ「ロミオとジュリエット」に毒薬を売ったのは薬剤師だったそうですが…。
洋の東西を問わず、もともと薬剤師の仕事は薬の善し悪しを見分ける事で、昔の薬は薬草がほとんどだったので、どれが本物か見分けるには長年の知識と経験が必要だったのです。
特に欧州ではマラリヤ薬の「キナ皮」に偽物が多く、これを見分けるのが薬剤師の重要な仕事でした。
今は薬として使われていませんが、薬剤師が薬品として作っていた物の中には石鹸・香水・ベルモット(薬草リキュール)・黒色火薬・トマトケチャップなどがあったそうです。
2004年02月10日(火) No.39 (原口先生(薬剤師)のコラム)

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